西武中村もう一度「開幕」連敗止める打点おかわり

9回表に左前適時打を放った中村(右)は、仲間に出迎えられる(撮影・野上伸悟)

<楽天3-4西武>◇3日◇コボスタ宮城

 4番のバットで長いトンネルを抜けた。西武中村剛也内野手(32)が同点で迎えた9回1死二塁で決勝の左前打。6連敗中だったチームを救う一打に「秋山が初球に走った時点で、どんな形でもヒットを打とうと。その気持ちだけでした。外野が深かったので(打球が)落ちるかなと思った」とうなずいた。

 リスタートの1本だった。6月15日広島戦の挟殺プレーで勢い余って転倒。股関節に違和感を発症し登録を抹消された。その後、牧田、菊池も負傷離脱。投打の主力を欠いたチームは黒星を重ねた。「ここまでは4番の働きが出来ていなかった。ケガをして逆に切り替えてやろうと思った」。リハビリ休日には軟式野球をやっている息子の球拾いを手伝い、原点回帰。負傷を契機と捉え、もう1度「開幕を迎える気持ち」で1軍のグラウンドに戻った。

 頭の切り替えは打席でも同じだった。「凡退したときはもちろん悔しさはある。顔に出ちゃう時もあるけど、悔しがるのはベンチに戻るまで」という。1軍復帰後の2戦は無安打だったが、「(打席での)感じは全然悪くなかったので、そろそろ打てるかな、という感じはあった」。凡打の中に手応えを感じ取り、勝負どころでの一打につなげた。

 5回には、復帰後初安打で中前適時打。代名詞の本塁打こそなかったが、まずは打点をおかわりした。「ここまで僕が打っていれば勝てる試合もあった。負けてばかりでは面白くない。応援してくれるファンもいる。これからもしっかり仕事を果たしたい」。力強い4番が帰ってきた。【佐竹実】