阪神鳥谷、ベテランの意地見せる1カ月ぶり弾

8回表阪神1死、右越えソロ本塁打を放つ鳥谷(撮影・狩俣裕三)

<巨人3-2阪神>◇5日◇東京ドーム

 久々の弾道だ。阪神鳥谷が24試合ぶりの1発を豪快に決めた。2点を追う8回1死、2ボール2ストライク。巨人マシソンの低め157キロを力強く押し返した。ライナー性の飛球で右翼フェンスをオーバー。「塁に出ることしか考えていなかった。しっかり捉えられたので良かった」。6月2日楽天戦以来の1発となる6号ソロで1点差に詰め寄った。

 シーズン折り返し地点を過ぎ、打率はいまだ2割3分台。過去に経験のない不振から抜け出せずにいる。この日は練習中の全体アップを抜け、新井と2人でブルペンへ。志願して打撃投手のボールを約20分間打ち込んでから通常練習に入っていた。

 左翼方向へのアーチは今季4発ある。右方向への本塁打は、4月22日広島戦の1号以来だった。本人は「打った方向は気にしていない」と冷静だが、157キロに打ち勝った打球はきっかけに変えたい。

 片岡打撃コーチは「まだ凡打の内容が崩されすぎ。本来の形には程遠い」と指摘しつつも「ああいうスイングを続けてもらいたい」と期待。浜中打撃コーチも「打撃練習の時から、詰まりながらも押し込んでいた。今までになかった打球。兆しが見えてきたんじゃないかな」と納得顔だ。

 チームは連敗で借金9。「終わったことをどうこう言っても仕方がない。明日から勝てるように頑張ります」。悔しさを必死で押し殺した表情から、キャプテンの責任感が見て取れた。【佐井陽介】