阪神岡崎太一捕手(33)が左手有鉤(ゆうこう)骨を骨折し、最悪今季中の復帰が絶望的な状況であることが15日、分かった。フル出場した12日ヤクルト戦(長野)で痛めたとみられ、14日に出場選手登録を抹消。この日、大阪市内の病院で骨折部分の除去手術を受けた。開幕マスクをかぶるなどプロ12年目の今季、開花した主戦捕手の離脱。借金10からの後半巻き返しを期す阪神に試練の逆風が吹いた。
球宴期間中の金本阪神に、ショッキングなニュースが飛び込んできた。要の捕手岡崎が左手の有鉤骨を骨折していたことが判明。大阪市内の病院で骨折部分の除去手術を受けた。最悪、今季絶望の可能性があり、借金10で5位のチームは後半戦も厳しい戦いを強いられることになりそうだ。
アクシデントが発生したのは連敗を3で止めた12日ヤクルト戦(長野)の打撃中とみられる。神宮室内で行われた13日の練習はキャッチボールも行わず、軽めの調整で終了。試合はベンチから見守り、出場機会はなかった。
岡崎は11年間で出場わずか41試合だったが、秋季キャンプからアピールし、今季初めて開幕マスクをかぶった。打撃で金本監督が「成長した」とうなる進化を見せ、ベテランながら「超変革」の象徴だった。中でもメッセンジャーがほれ込むほど相性が良く、ほぼ専属の女房役として8勝中7勝をけん引。この穴を埋めるのは簡単ではない。
全セのコーチとして球宴に出場した金本監督も厳しい表情になった。今後の1軍捕手について「梅野、原口、坂本あたりになる」と3人を指名。後半戦は梅野と原口を中心に先発起用し、ドラフト2位の坂本も初の1軍出場を検討していることを明かした。その上で「一番は(走者を)刺せること。でも若い選手はリードの傾向が出やすいからね」と思案顔。岡崎が持っていたベテランの駆け引きが失われることを心配した。
岡崎は球団を通じ「シーズン途中の大事な時期に離脱することになり、非常に悔しい思いとチームに申し訳ない気持ちです」と無念のコメント。有鉤骨の骨折は過去の症例を見ても復帰まで数カ月の時間を要すが「1日でも早くチームに復帰できるように、リハビリに取り組みたいと思います」と望みは捨てない考えを明かした。後半戦の反撃に向け、いきなり吹いた強い逆風。ピンチを乗り越えない限り、上位浮上は望めない。【松井清員】
◆有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折 手首の関節を構成する有鉤骨には有鉤骨鉤(ゆうこうこつこう)という突起があり、打撃時にバットのグリップエンドが当たるなど衝撃を受けて折れることがある。左打者の阪神高山は昨年ドラフト会議の直前、東京6大学リーグの明大-慶大戦でファウルを打った際に右手首を負傷。10月21日に「右手有鉤骨骨折」と診断され手術した。プロ入り後も2月キャンプ中まで練習とリハビリを並行させていた。ヤクルト畠山和洋内野手が13年に左手有鉤骨を骨折。今季6月に同様の痛みを覚え、「左手有鉤骨骨挫傷」の診断で戦列を離れている。