巨人内海&阿部、投打のベテラン活躍で再び9差

1回裏巨人2死一塁、2点本塁打を放った阿部(中央)を出迎える内海(後方)

<巨人3-1ヤクルト>◇29日◇東京ドーム

 巨人は投打のベテラン2人が、首位広島猛追への足掛かりを作った。先発内海哲也投手(34)が、7回1失点の好投で6勝目をマーク。背中を押すように、阿部慎之助捕手が1回に先制の7号2ランを放ち、決勝点を奪った。首位広島との2連戦は1勝1敗に終わったが、一夜でゲーム差を9に縮小。来月5日からの広島3連戦に向け、ベテランが存在感を示した。

 勝機をかぎ分けるベテランの妙だった。1回無死一、二塁、山田を迎え、内海は「より低く」と攻めの意識を徹底させた。低く、両角を丁寧に突き、フルカウントから低めのスライダーで中飛に抑えた。バレンティンも低めのスライダーを打たせ、最大のピンチを脱出。クリーンアップを8打数無安打にねじ伏せ、7回1失点の6勝目で「内海哲也デー」を飾った。

 攻撃でも、ベテランの妙が光った。ピンチの後の1回裏。2死から坂本が作った得点機に、阿部が一振りで応えた。外角直球に「少しタイミングはズレた」が、百戦錬磨の技術で右中間席に運んだ。先発デイビーズが2回以降、尻上がりの投球。試合の潮目を知っていたかのように初回の1発で決勝点を導いた。

 ともに、2度のリーグ3連覇に貢献し、「原巨人」の強さの象徴と言われた。08年には最大13ゲーム差の大逆転を経験した。あれから8年、存在感は不変だが、阿部は捕手から一塁手、内海はエースの座を譲った。14年からの2年間を、内海は「暗いトンネルの中にいるようだった」と言った。自分が変わるしか、復活への道はなかった。

 年齢を受け入れ、調整法を変えた。がむしゃらに走るスタイルから、室内でのバイクに変更。汗をかきながら、携帯ゲームの「ドラゴンクエスト」で気分転換も兼ねた。3月末に2軍降格後、体重は17日間で4キロ減。「もう34歳。変わらんと。まだ、やればできるんや」と自信に変えた。

 首位広島との差を再び9に縮めた。今、この位置にいるのも「(菅野)智之が頑張っていたから」(内海)と認めながら、登板予定の来月5日からの直接対決3連戦に目を向けた。「前回(12日広島戦は)スコスコにやられたので試合を作って、勝ちを拾えるように」。踏まれても、また立ち上がる。内海の野球人生を体現する。【久保賢吾】