<ロッテ4-5楽天>◇30日◇QVCマリン
じぇじぇじぇ! 大逆転でのCS進出を目指す楽天が、9回2点ビハインドから追いつき追い越し、3位ロッテを下した。梨田監督から「アマちゃん」と呼ばれ愛されるジャフェット・アマダー内野手(29)が、9回に代打同点の来日1号2ラン。11回には代打島内の決勝タイムリーが出て、延長10回から回またぎ登板の松井裕が今季初勝利を挙げた。今季最多タイの3連勝で、ロッテとは10差。この勢いは止まらない。
超ヘビー級の1発が、逆転劇の始まりを告げるゴングだった。2点を追う9回1死一塁。NPB最重量の135キロメキシカン、アマダーの来日1号がこれ以上ない場面で飛び出した。三好の代打で登場した直後の決意は「とにかくバットに当てること。いい当たりをすれば何かが起こる」の1点のみ。ロッテの守護神西野の高めに浮いたスライダーをたたきつぶすと、大飛球が左翼ポールの最上段を直撃。土壇場でのKOパンチに、三塁側ベンチからお祭り騒ぎで出迎えられた。
こんな重要な場面でホームランを打つために、海を渡った。「自分を信じてくれたチームのために結果を出せてよかった。この1号は、素直にうれしい」。母国でカチョーロ(子犬)と呼ばれた、人懐っこい笑顔に安堵(あんど)感があふれた。昨季41本塁打&117打点のメキシカンリーグ2冠王も、来日後は左手首を2度負傷して長期のファーム生活を強いられていた。「活躍して米国にという気持ちはない。日本でキャリアを終えるくらいの気持ちで来た」と公言する真面目な性格。勝利に貢献できない自分が誰よりも嫌いだった。街への外出を好まない穏やかな生活の裏側で、強烈に結果を欲していた。
開幕前から4番候補に挙げた梨田監督は「9回は1点ずつでは追いつけない場面。ランナーが1人たまったら代打でと考えていた。よく打ってくれた」と最敬礼だ。敗色濃厚の場面を激変させたひと振りが、延長11回の逆転勝ちへと導いた。ウィーラー、ペゲーロとの外国人野手トリオが爆発すればCS進出への道が開けてくる。監督は「いつも3人使うのは難しいが、相手に脅威を与えられる」と存在感を強調。3人合わせて体重354キロの「超ヘビー級打線」の一角として、勝利のために大暴れする。【松本岳志】