<ヤクルト6-4広島>◇3日◇神宮
3冠王よりも欲しいものがある。ヤクルト山田哲人内野手(24)が、7回2死三塁から決勝の31号2ランを放った。7月26日の阪神戦(甲子園)以来、7試合ぶりの1発でチームの連敗を「7」で止めた。これで打点はリーグトップの「79」。打率は3割3分4厘で巨人坂本に2厘差の2位。本塁打数は、DeNA筒香に2本差の2位。タイトル総なめも夢ではないが、「十分でしょ。今の数字に大満足」と、人ごとの様子だった。
「長打よりも単打狙ってます」とすぐさま言った。目先の課題は、あと4個に迫った30盗塁。史上初の2年連続のトリプルスリー達成へ、本塁打部門はクリアした。残すは「3割」「30盗塁」。変動制の打率は抜きにして、今の山田には走ることしか頭にはない。「自分はみんなと目指しているところは違うので」と、誰も踏み入れたことのない領域へ突き進む。
好調な数字を支えるのは、ラッキーカラーの「赤色」。「昔から僕の中で、赤はラッキーカラー。何か燃えるっていうか、テンション上がる」。契約するアディダス社の試合用バットのカラーを今季から少し変えた。バットの中心部に赤色を入れた。リストバンド、革手袋も赤色のものを保持する。「最近は結果も出していなかった。打球も前にも飛ばなかった。久しぶりに勝利に貢献できて良かった」と満面の笑みで、頬を紅潮させた。球場の約6割以上が、広島ファンで埋まった神宮。山田は、真っ赤に染まる左翼スタンドにアーチをかけた。【栗田尚樹】