ソフトバンク摂津やっと1勝 開幕投手にようやく春

今季初勝利を挙げウイニングボールを手にほっとした表情でナインを出迎える摂津

<西武3-7ソフトバンク>◇3日◇西武プリンスドーム

 ソフトバンクがラストスパート態勢を整えた。不調のため4カ月の2軍調整を続けた摂津正投手(34)が、4月7日以来の先発マウンドに立ち、6回7安打3失点で今季初勝利。2位日本ハムの追い上げを受ける中、5年連続開幕投手を務めた右腕の復帰で、逃げ切りVへさらに戦力アップだ。

 開幕投手の摂津が96試合目でようやく今季初勝利を挙げた。6回を103球で7安打3失点。だが、内容は0勝2敗で降格した4月とは別人。118日ぶりのマウンドに本来のエース摂津正として帰ってきた。

 3回に2点を奪われ1度は逆転を許したが、直後に打線が4点を援護し再逆転してもらった。「みんなに勝たせてもらった1勝だった。内容はまだ満足はいかないですが、次ですね」と感謝の言葉が第一声だった。

 4月8日に不振で降格。2軍ではまず体を休めることから始めた。張っていた腰など体の各部分の疲れを取り、そこから立ち上げていった。2軍では10試合、6勝0敗、防御率1・87。人工芝が照り返しで気温40度を超えるタマホームスタジアム筑後で、真っ黒に日焼けし、黙々と結果を残し出番を待った。「しっかり真っすぐを両サイドに投げること。緩急、シンカーで空振りを取ること」を再生への課題とした。7月上旬には140キロがなかなか出なかった直球が、この日は最速144キロと実を結んだ。

 蒸し暑い西武プリンスドームも味方につけた。「ここは湿っぽくて指が滑らない」と話していたように、11年に先発転向後、同球場では14試合11勝1敗と抜群の相性を誇る。工藤監督も「粘って、勝ってよかった。ここから厳しい戦いが続く。先発の1人が戻ってきた」と喜んだ。エースの328日ぶりの白星はチームに大きな勇気を与えた。最短で6日に優勝マジックが点灯する。【石橋隆雄】