<DeNA4-1中日>◇7日◇横浜
ここが勝負のターニングポイントだ。DeNA今永昇太投手(22)はそのにおいをかぎ取っていた。6回1死満塁のピンチだった。「こういうピンチを招いてしまうのもそうなんですが、負ける時はいつもピンチで粘れていなかった」。絶対に抑えようと、ギアを入れ替えた。
マウンドに来た篠原投手コーチの言葉が、頭をシンプルにしてくれた。「この場面でお前のできることは、高さだけ間違えないこと」。そう言われて集中力が高まった。高橋を低めのスライダーで空振り三振。堂上をこの日最速の147キロ直球で空振り三振に仕留めると、その場でクルリとまわって派手なガッツポーズを決めた。「2人には失投がなかった。自分にとっても価値あるシーンになったと思う」と振り返った。
ある決意を秘めていた。前半戦で5勝を挙げたが、6月11日のオリックス戦を最後に、勝利から遠ざかっていた。3位争いをしている、こういう状況で勝つことは、前半戦の勝利の「2倍以上価値がある」と言った。ルーキーという甘えを捨てた。これまで戸柱にサインを出されても首を振っていたほど自信のなかったカーブも投げた。チェンジアップは握りを微調整。低めに制球できるよう工夫した。
今永 今日の試合は人生を変える試合。後半戦や来年につながる試合だと思ってやってきた。責任感を持って投げた。
新人トップの6勝目は、3位争いをするチームにとっても大きな勝利だったが、今永の将来に向けて価値のある白星になった。「いろんな人に救われて、今日も苦しい場面はあったけど、球場のファンの大応援が背中を押してくれて勝てました。みなさん、おめでとうございます」。お立ち台からの声には、達成感がみなぎった。【竹内智信】