<ソフトバンク8-5西武>◇11日◇ヤフオクドーム
ソフトバンクが「全員野球」で西武を振り切り、連敗を3でストップした。3回までに4得点。先発の摂津正投手(34)が5回3失点と粘り、6回からは継投策に出た。工藤公康監督(53)は望んでいた先行逃げ切りパターンでの白星を、何よりの薬だと歓迎。首位日本ハムが敗れ、0・5ゲーム差に押し戻した。マッチレースはまだ続く。
最後を守護神サファテが3人で締め、ようやく連敗のトンネルを脱出した。マウンド上でナインと笑顔でハイタッチしたサファテは「本当にいい1勝になった。こういう試合をやっていくしかない」。終盤戦の1勝の重みを感じていた。
工藤監督が「連敗脱出の一番身近な手だて」と描いていた、先行逃げ切りパターンに持ち込んだ。殊勲者は1カ月ぶりに先発した摂津だ。1回はいきなり1死一、三塁のピンチをつくった。4番中村をシンカー、5番メヒアを高め直球で連続空振り三振で切り抜けた。工藤監督は「なにより摂津が3回まで0で、その間に先制が取れた。ベンチもいいムードになった」と、先発右腕の仕事をほめた。
2回の先制打は、左膝手術から復帰2戦目の9番高谷だった。摂津は「高谷や江川といったファームで一緒に頑張っていた選手が活躍するとうれしいですね」と笑った。登板機会がなく1度、出場選手登録を抹消するが、故障やチーム事情などで今季ここまであまり出番のなかったメンバーが、疲れの見えるチームを支えている。
2点リードの6回から3連投の岩崎を投入。継投策に入った。工藤監督は「みんなでつないでいって今日は勝ちたかった。回の先頭からいった方がいいし、思い切って代えました」。連敗中はイニングの途中など小刻みな継投が裏目に出る場面も多かった。相手の4番、5番を抑えた岩崎は「残り試合も少ないんで」、41セーブ目を挙げたサファテも「全部の試合投げるつもり」と頼もしいフル回転宣言だ。
工藤監督は連敗ストップの白星に「いい薬になると思う。今日のような雰囲気で戦うことが大事。みんなの集中力を上げられるように、気持ちをひとつにできるようにやっていきたい」。残り14試合、選手の力を最大限に引き出し、結集し、日本ハムを追い抜く。【石橋隆雄】