巨人、坂本先制150号も村田勝ち越しも空砲力負け

1回裏、坂本は通算150号となる先制ソロ本塁打を左越えに放つ(撮影・松本俊)

<巨人4-12DeNA>◇23日◇東京ドーム

 巨人がCS前哨戦で空中戦の応酬に敗れた。坂本勇人、村田修一の推定140メートル弾で制空権を握ったかに見えたが、梶谷、ロペス、白崎への被弾で逆転された。敗戦が決定的になったのは、相手主砲に献上した1発。7回2死一、三塁で2カ月ぶりに1軍登板の宮国がロペスに四球で満塁とし、筒香を迎えた。ストライクを欲した初球の外角スライダーを右中間へ運ばれ、勝負が決した。

 9回にはプロ初登板のルーキー中川がロペス、筒香の2者連続弾に粉砕された。10年6月6日の楽天戦以来となる1試合6被本塁打。全12得点を1発攻勢で奪われた。6回のロペスの同点弾以外は失投の連続。高橋監督は「(問題が)工夫なのか、力負けなのかは分からない」と話し、相手中軸に踏みにじられた現実を「見ての通りです」と受け止めるしかなかった。

 3位DeNAに負け越しが決まり、2・5ゲーム差まで縮められた。横浜スタジアムでは4勝8敗と分が悪く、CS第1ステージのホーム開催権を得られる2位死守は至上命令だ。「まだやり返すチャンスはある。次は抑えてくれれば」。今日24日のカード最終戦でDeNAの大砲を沈黙させなければ、CS第1ステージへ不安が増幅する。【広重竜太郎】

 ◆セ・リーグ2位争い DeNAが巨人戦の今季勝ち越しを決めたため、両チームが同率で並んだ場合はDeNAが上位。巨人の2位決定は最短27日で、24日DeNA戦、27日中日戦に連勝すれば決まる。DeNAの2位が決まるのは最短でも最終戦の29日で、条件は29日までDeNA3連勝、巨人4連敗。このケースはDeNAが71勝69敗3分けとなり、69勝69敗3分けの巨人は残り2試合に勝ってもDeNAと同率止まりのため、DeNAの2位が決まる。

 ▼通算150本塁打=坂本(巨人) 23日のDeNA24回戦(東京ドーム)の1回、石田から今季23号を放って達成。プロ野球164人目。初本塁打は08年4月6日の阪神3回戦(東京ドーム)で阿部から。巨人で150本塁打以上は13人目となり、巨人の遊撃手としては157本の二岡に次いで2人目。