新人王候補の阪神高山俊外野手(23)が16日、甲子園のフェンス際特訓を受けた。中村コーチが右翼後方の塀際にボールを投げ、激突しながらキャッチしたり、体を預けたり、足をひっかけながらキャッチしたりと反復。伊藤隼、俊介とともに、スーパープレーの予行演習を行った。
「球際とかフェンス際に強くなるためですね」。高山は充実の汗で答えた。1年目は6失策。後方の飛球に対処できず、適時長打にしたこともあった。記録はヒットでも実質的にはエラー。フェンスとの距離感、激突した時のラバーの感覚や、ジャンプのタイミングを体に覚えさせる意味でも大事な時間になった。
甲子園ではラッキーゾーンがあった91年以前、北村照文(現スカウト)らが披露したフェンスよじ登りキャッチ。何と言っても、阪急の山森雅文が有名だ。81年、西宮球場でのロッテ戦で左翼への大飛球を金網フェンスによじ登って捕球。写真と映像が米国の野球殿堂博物館に展示されるなど、世紀のファインプレーと世界で語り継がれている。甲子園のラバー製フェンスに登るとなれば新庄剛志や赤星憲広でも実現できなかったE難度。近い将来、山森級の超美技でチームを救って欲しいものだ。【松井清員】