20代のレギュラー、出てこいや! 巨人は17日、川崎市内のジャイアンツ球場で秋季練習を開始。就任1年目は2位で終えた高橋由伸監督(41)は若手の台頭を切望した。他球団は多士済々な20代のレギュラーがチームをけん引する中、巨人は27歳の坂本が孤軍奮闘の状況。来季こそチームスローガン「一新」を遂げるため、若武者に脱皮を図らせる。
切なる願いだった。5年ぶりのCSファーストステージ敗退から1週間のオフを経て、17年シーズンへの鍛錬の時間が始まった。始動日の軽めのメニューを静かに見守った高橋監督は、若手の話題を振られると言葉に少し熱が帯びた。
高橋監督 台頭というか新しい選手がレギュラーをつかむ。チームとして大きな課題。20代の(レギュラー)選手は今年のオーダーを見ると坂本しかない。周りはいろんな見方をするかもしれないが、当事者たちがどう思っているか。
オーダー表には長年、見慣れた名前が並ぶことが多かった。坂本、阿部、村田、長野。新鮮な名前を継続して記すこともあった。立岡、重信、橋本到。だが誰一人、最後まで書き続けた20代の新規レギュラーはいなかった。27歳の小林誠は正捕手を務めたが、攻守に課題が残り「20代のレギュラー」との指揮官のくくりには入らなかった。広島が田中、菊池、丸、鈴木、DeNAがロペス以外は20代が主体のライバルとは対照的。短期決戦でも鮮度、勢いの差は歴然だった。
来春に芽吹かせるため、今秋から鍛錬漬けにする。各国のウインターリーグに次世代選手を続々と派遣。プエルトリコには岡本、高木、平良、台湾には桜井、重信らを送り込む予定だ。指揮官は「今年は結果が出なかった。残すためにはこちらも何かを考えないといけない。選手自身も考えないと」と今秋の強化を重要視している。
不惑が近づいてきた阿部、村田は力の一端を証明したが、チームを爆発的に引っ張る役目は若手に譲る時が来ている。阿部は「いつまでも自分が不動の4番ではいけない」と言う。高橋監督は練習冒頭の訓示で選手に伝えた。「春に向けて時間がある。チームで特別なことはない。去年と同じで個々のレベルを上げてほしい」。ジャイアンツPRIDEの高橋統括本部長は“20代のレギュラー、出てこいや!”と心の中で叫んでいる。【広重竜太郎】