日本ハムが守護神不在で日本シリーズを戦うことになった。クリス・マーティン投手(30)が19日、痛めている左足首のリハビリに専念するため米国へ帰国した。クライマックスシリーズ(CS)で戦列復帰したが、痛みが再発。球団と話し合いを重ね、本来のパフォーマンスを発揮することは困難と判断。来季を見据え、完治を優先させる苦渋の決断を下した。チームはこの日、クローザー抜きで新千歳空港から空路で広島入りした。
日本シリーズ開幕の舞台、敵地の広島行きの飛行機に203センチの長身クローザーは搭乗しなかった。絶対的守護神のマーティンは、チームから離れて母国へ帰国。痛めている左足首の早期完治を目指すことになった。球団を通じて「このケガにより自分が100%のパフォーマンスを出せなかったことと、これ以上、チームメートやファンの皆様の期待を裏切りたくないという気持ちから、今回の決断に至りました」と、苦渋の思いを明かした。
9月4日オリックス戦(ほっともっと神戸)で登板後、ベンチの段差を踏み外して左足首を捻挫。シーズン終盤を棒に振った。懸命のリハビリでCSファイナルステージには間に合わせたが、13日の第2戦で1点リードを守れず3失点。患部の痛みも再発し、第3戦以降は登板機会もなかった。球団とも話し合い、来季を見据えてリハビリに専念することが決まった。
守護神不在は痛手だが、球史に残る優勝争いの渦中も同様の状況でブルペン陣は踏ん張った。代役守護神候補の1人でもある谷元は「マーティンがいない状況は、初めてではない。守護神がいないのは痛いけど、みんなでカバーできれば」と、力強く話した。左のセットアッパー宮西やバースもクローザーを経験している。レギュラーシーズンと同じように、試合展開に応じて臨機応変に対処していくことになりそうだ。
奥の手もある。CSファイナルステージ第5戦ではDHでスタメン出場した大谷が最終9回に登板。日本シリーズ進出を決めたように、抜けた穴を埋める策はシーズン中からいろんなパターンを試してきた。今季52試合登板で2勝21セーブ19ホールド、防御率1・07の右腕の離脱は痛いが、総力を結集し10年ぶりの日本一奪還を目指す。【木下大輔】