<関東地区大学野球選手権:白鴎大3-1横浜商大>◇10月31日◇横浜
こりゃ、ホンモノや。阪神からドラフト1位指名を受けた白鴎大・大山悠輔内野手(4年=つくば秀英)が豪快な「虎1号」をかっ飛ばした。初回に横浜スタジアムの左翼席中段に突き刺す逆転の決勝2ランをマーク。金本知憲監督(48)がほれ込む逸材が、大舞台でさっそく輝いた。
紛れもないスラッガーの弾道だ。聖地甲子園でもアーチ間違いなしの打球が飛び出したのは、1点を追う1回1死二塁だった。カウント2-2。大山は横浜商大・左沢の真ん中高めのツーシームを崩されながらもつかまえた。「タイミングは外されたけど、うまくボールを(バットに)乗せることが出来た」。会心の当たりではない。それでもスピンの利いた打球は伸びた。推定125メートル。逆転の2ランが誰もいないオレンジの左翼スタンドに突き刺さった。
10月20日のドラフトを境にグラウンドからの景色は一変した。無数のカメラが自分を追いかける。一般の野球ファンもドラフト1位の大山として注目するようになった。それでも「プレッシャーに負けていたら(プロで)やっていけない。いい意味で応援されてるんだと力に変えている」。注目を浴び、相手の警戒をかいくぐっての1発。さすが虎のドラ1だ。
あるシーンに心が奮い立った。日本シリーズの第5戦(札幌ドーム)で日本ハム西川が放った満塁サヨナラ本塁打だ。実は日本ハム栗山監督は白鴎大教授という顔を持つ。大山も1度だけ講義を受けたことがある。そんな縁もあって日本ハムの戦いに注目。そこで飛び出した劇弾に「仲間のため、チームのためという、あの強い気持ちはすごい」と感動。プロ野球という最高の舞台。そこでプレーする喜びがこみ上げた。
ただ、今の大山には「大学日本一」という目標しかない。「目の前のことをやることに必死。とにかくこの大会のことだけを考えています」。白鴎大・大山、創価大・田中、桜美林大・佐々木、神奈川大・浜口とドラ1だけで4人も集うこの大会。厳しい戦いが続く。今日1日の中央学院大戦に勝てば、神宮大会出場に王手が掛かる。日本一まで駆け上がり、最高の手土産を持って虎の一員になる。【桝井聡】
◆大山悠輔(おおやま・ゆうすけ)1994年(平6)12月19日、茨城県生まれ。7歳で野球を始め千代川中では軟式野球部。つくば秀英では投手兼内野手。最速143キロで高校通算27本塁打。白鴎大では1年春から出場。今夏の大学日本代表の4番を務める。181センチ、85キロ。右投げ右打ち。