<社会人野球日本選手権:ヤマハ3-2日本通運>◇決勝◇8日◇京セラドーム大阪
ヤマハ(静岡)が日本通運(埼玉)を3-2で破り、23度目の出場で悲願の初優勝を果たした。今秋ドラフトで巨人に4位指名された先発の池田駿投手(23=専大)が、8回途中まで毎回の10奪三振1失点と好投。打線が6回に奪った3点を、継投で守りきった。日本通運は9回に1点差まで迫ったが、あと1本が出なかった。
池田駿が、ベンチを飛び出して喜びを爆発させた。巨人にドラフト4位指名された最大の武器、スライダーを駆使して8回途中まで毎回の10奪三振。8安打を浴びながら134球の熱投で、リリーフ陣に託した。「最後の試合なので、何が何でも勝ちたかった。今日ほどうれしい日はありません。最高の思い出です」。恩返しの日本一で有終の美を飾り、目に涙を浮かべた。
切れ味抜群の変化球を操る指先は、得意のピアノで鍛えた。昨年2月の新加入選手会見では「中3から独学で毎日ひいている」とショパンの曲を演奏した。試合が近づくと、ゆったりとしたベートーベンの曲で心を落ち着かせた。10月20日にドラフト指名を受けた直後も、アニメソングをアレンジをした「コネクト」を披露。母校の新潟明訓がモデルの野球漫画「ドカベン」に登場する殿馬と同じ特技を生かした巧みな投球術で、最少失点にしのいだ。
今大会3試合に先発し、最優秀選手にも選ばれた。「エースとしては完封しなければいけないので、今後につなげたいと思う。巨人では、任された役割を全力でやりたい」。社会人の頂点に導いた自信を胸に、新たなステージへ羽ばたく。