糸井さんが来ても左翼はボク! 阪神高山俊外野手(23)が13日、金本阪神2年目の対外試合初戦となる練習試合・韓国LG戦に5番左翼で先発し、1発を含む3安打2打点と大暴れした。今季打率を落とした左投手打ち。秋季キャンプで学んだ4スタンス理論の習得にも手応え十分。真価が問われる2年目へ、オリックスからFA宣言した糸井が猛虎に加入したとしても、左翼の座は誰にも譲らない。
シーズン中、高山が露呈していた弱点は完全に無くなっていた。4回裏1死。相手変則左腕の外角カーブにグッと右足を踏み込む。体は泳ぐことなく、全パワーをボールにぶつけた。左投手に外角を攻められ腰砕けになった姿はない。安芸の空に舞った打球は、右中間フェンス奥に消えた。
「今までシーズン中にできなかった、崩された形でのホームランでした。今、練習していることができたかな」
取り組んできた努力が、実戦で花開いた。今季は1年目で134試合に出場し、打率2割7分5厘。新人王の最有力候補に名が挙がる活躍をみせた。だが、対左投手に限ると149打数36安打、打率2割4分2厘。そんな苦手を克服するため、高山は今キャンプで大きな打撃改造に着手してきた。キャンプ前半には4スタンス理論を指導され、バットを体の中心で立てて両手を内側に絞り、トップ位置に移す動作を加えた。
さらにこの日の朝には、金本監督と片岡打撃コーチから、前日12日の侍ジャパンで特大アーチを放った大谷が掲載された本紙を見せられた。「写真のように腰をぶつけて前で打った方がいいんじゃないかという話をしました」。来季のさらなる飛躍へ、首脳陣と試行錯誤を重ねる日々の中での好結果。高山も「練習の方向性に自信が持てました。これからも続けていこうと思います。4スタンスも(意識)しています。今日の結果の1つだと思います」と成果を実感する。
4回の1発を皮切りに、5、6回にも連続安打。3安打2打点で、4本塁打に15安打14得点の打線をけん引した。来季の外野手布陣。FA宣言し、阪神が獲得を目指すオリックス糸井が仮に加入すれば、外野手競争は激化。左翼を守る高山も安泰ではない。「(ポジション争いで)負けたくない気持ちはもちろんある。与えられているポジションでしっかり結果を出したい」。未来を担う若虎は、着々と成長を遂げている。【梶本長之】
◆4スタンス理論 スポーツアドバイザーの広戸聡一氏が提唱。無意識の動作の中で、かかる重心が人によって異なるとされる。つま先内側(A1)つま先外側(A2)かかと内側(B1)かかと外側(B2)の4タイプに分かれており、それぞれに合った体の使い方、形で、自然に効果的な動きを目指すというもの。高山はB2タイプとされ、同タイプは手足の指先かつ、外側でバランスをとるという。後ろの軸で球を捉えるようなスイングをする。代表格は阪神金本監督、松井秀喜氏とされる。