阪神ドラ2小野が仮契約 高山斬りで1軍アピール

阪神との仮契約を終え、岩手のご当地キャラクター「わんこきょうだい」のイラストを持つ小野(撮影・山川智之)

 高山斬りで開幕1軍つかむ! 阪神ドラフト2位指名の富士大・小野泰己投手(22)が20日、盛岡市内のホテルで仮契約を結んだ。契約金7000万円、年俸1200万円。(金額は推定)

 1年目の最低ノルマを「まずは1軍に上がる。最終的に1勝を挙げられるように」と設定。「自分は岩手の大学で育った。(日本ハム)大谷選手も岩手で育った。同学年でプロで活躍している。対戦したい」と目を輝かせた。

 夢を実現させるには、ライバルを倒さなければならない。開幕1軍に食い込むには1月の新人合同自主トレでのアピールが必須。1軍春季キャンプのメンバー入りを果たした後も紅白戦などで首脳陣にアピールする必要がある。

 チーム内で対戦したい打者は高山。「よく打つなと思います。そこを抑えなければ」。大学3年春はオープン戦で明大グラウンドに遠征。登板機会はなくベンチから戦況を見守るだけだったが、実力に驚いた。「自分のチームと違ってスイングが速かった」。1軍キャンプ紅白戦で高山を打ち取れば猛アピールとなる。「真っすぐを中心に変化球を投げていければ」と早くもイメージを膨らませる。

 現在は1日3キロ以上の走り込みと体幹トレーニング、キャッチボールを中心に、体を作っている。「エースと呼ばれる投手になりたい。(将来は)2桁勝利をあげたいです」。まずはチーム内の競争を勝ち抜き、その先に大谷との同期対決を思い描く。【山川智之】

 ◆小野泰己(おの・たいき)1994年(平6)5月30日、福岡・北九州市生まれ。大原小1年から野球を始め、上津役中で軟式野球部に所属。折尾愛真(福岡)ではプロ注目も、3年夏に右膝半月板を損傷。富士大では2年春からリーグ戦に登板し、通算12勝1敗、防御率0・85。今秋は5戦5勝の防御率0・45で最優秀選手賞。明治神宮大会出場に導いた。184センチ、75キロ。右投げ右打ち。