本紙カメラマンがグッチの送球強化をお助け!! 阪神原口文仁捕手(24)が11日、鳴尾浜球場での自主トレで課題のスローイングを行った。今季の盗塁阻止率はリーグ6位の2割3分3厘で、正捕手確保へ大きなテーマ。そこで日刊スポーツの名物カメラマン河南真一記者(54)に連続写真撮影をリクエスト。投球動作を分析し、来季は阻止率3割以上を目指す。
カメラマン歴30年のベテランが、寒風の鳴尾浜でせわしなく動き回った。ネットに向かってスローイング練習を始めた原口が、少しずつ距離を延ばしていく。向き合う形でシャッターを切り続ける河南カメラマンの姿を見つけると、カメラを指さして「撮ってください!」のポーズを示した。プロの血が騒ぐ。正面アングルに飽き足らず、バックスクリーン横まで移動して横からも撮り続けた。
最長約50メートルの距離から、ネット目がけて投げる。球の握り、腕の角度やリリースポイントなどを確認。送球動作を念入りに探った。時折、指に掛かって矢のような軌道でネットに突き刺さるが、抜け球やシュート回転も目立った。72球の送球練習を終えると、河南カメラマンのカメラをのぞきこんで写真をチェック。真横アングルの画像を見て、「顔が傾いている」とつぶやいた。
原口は「負担が少なくて良い投げ方をできるようにね。その確認です。安定していない。それたり、シュートしたり、弱かったり。いい感じもいくつかある。強い球を投げられれば勝負できる」と言う。今季、1軍デビューし、打率2割9分9厘、11本塁打の好成績。だが、守備面で送球難の課題が浮き彫りになった。盗塁阻止率も2割3分3厘にとどまった。強肩捕手は4割を超えるが、まずは3割以上を狙う。「目標です。そこは狙っていかないといけない」と言い切る。
体に近いところでリリースし、軸を真っすぐ保つ。原口は「ステップのタメ、踏み込んだあと、左足に(体重を)乗せる。上半身に伝わる連動です」と話す。右肩を痛め、秋季キャンプは慎重だったが、いまは甲子園でも連日、送球練習に取り組む。来季は一塁起用案もあるが、正捕手を奪う構えだ。「投手の防御率にも関わる。キャンプで投手はあれだけ必死にクイック、けん制練習で意識している中、僕らも意識を上げていかないと」。バッテリーの心構えそのままに地道に鍛錬を積む。【酒井俊作】
◆阪神の正妻争い 現時点で正捕手を確約されている選手はいない。レギュラー最右翼は今季チーム最多68試合で先発マスクをかぶった原口。打撃力は抜けており、古傷の右肩痛も順調に回復している。今季29試合先発の梅野も有力候補。秋季キャンプ序盤には矢野作戦兼バッテリーコーチが「現時点で1歩リードしてるのは梅野」と高評価。2ケタ本塁打を目標に正捕手奪取を狙う。18試合先発の坂本は捕手としての総合力が魅力。今季開幕スタメンの33歳岡崎も、巧みなリードで投手陣の信頼が厚い。