巨人などで投手として活躍した加藤初氏の死去の報を受け、球界では66歳と早過ぎる死を惜しむ声が相次いだ。
西鉄(現西武)時代に一緒に戦った東尾修氏は20日、「勝ち星も競い合ったし、負けられないとの思いもあった。今でも投げる姿は脳裏に焼き付いている」と悼んだ。
1969年に八百長行為が発覚した“黒い霧事件”で主力投手が抜けていたこともあり、72年には加藤氏が48試合、東尾氏が55試合に登板し、2人でチームを支えた。東尾氏は「とにかく黙々とやるタイプ。試合中に表情を変えず『鉄仮面』というイメージがあるけれど食事に行けば面白いことも冗談も言った」と懐かしんだ。
巨人の長嶋茂雄元監督は「ピンチでも表情を変えずに投げ抜く姿が印象的でした。こんなに早く亡くなるとは、とても残念です」としのんだ。監督就任2年目の76年にトレードで入団。移籍1年目にノーヒットノーランを達成するなど15勝を挙げた。「75年の最下位から、翌年に初優勝できたのは『初っちゃん』の活躍があってのもの。先発、リリーフとよく働いてくれて、頼りがいのあるピッチャーでした」と感謝した。
ソフトバンクの王貞治球団会長は「寡黙で決して派手さはなかったが、速い直球とフォークボールで常にいい投球をしていた。西本君や江川君をはじめ当時の強力な巨人投手陣の中でよく頑張ったと思う」と悲しんだ。