楽天岸が船出 初日からエース則本とブルペン競演

ブルペンで投球練習する楽天岸(右)。その姿を食い入るように見つめる則本(左)梨田監督(中央)(撮影・野上伸悟)

 自分のペースで順調な船出を切った。西武からFAで移籍した楽天岸孝之投手(32)が、沖縄・久米島でのキャンプ初日1日からブルペン入り。捕手を立たせ、マウンドの感触を確かめながら47球を投じた。梨田監督も「非常にバランスがいい。先発のめどが立った」と目を細める上々の仕上がり。エース則本と両輪での躍動を誓いながら、このキャンプで先発の柱としての地位を確立させる。

 楽天のユニホームで初めて迎える「球春」。岸は例年通り、冷静な船出を果たした。ブルペンで捕手を立たせて47球。「毎年、初日からマウンドに入っている。傾斜の感覚を確かめながら、全身を使って投げたいので。初めて入った割にはいいボールが投げられた」と納得の表情で話した。西武のコーチとして、若手時代の岸を指導した森山投手コーチも「ブルペン、遠投でもいい回転のボールを投げていた。けん制の練習でもターンが素早かったり、動きもいい。まだ初日だけど、若手たちのいい手本になっている」と、かつての教え子の上々の仕上がりに胸をなで下ろした。

 FAで移籍した岸の存在は、早くも先発投手陣の活性剤となっている。ブルペンで岸の隣で投げたエース則本は「岸さんが『則本に勝つ』と、メディアを通して言ってくれたのがうれしかった。刺激になる部分は多いし、自分も負けないように、いい成績を残して勝ちたい」と目を光らせた。岸自身も「チームの雰囲気がすごくいい。個人的に何か聞かれたら、できる限りのことは伝えていきたい」と、積極的に溶け込む姿勢を見せる。

 新天地で迎える初めての久米島キャンプ。緊張感があるからこそ、オフタイムのマネジメントにも抜かりはない。宿舎では、インターネット動画配信サービスで、お気に入りの海外ドラマを「見直そうかな」と計画中。プライベートでもマイペースを貫くことで、自分を見失わずしっかりと調整を進めていく。

 初日から順調な仕上がりを披露し、首脳陣を安心させた。「とりあえず、無事に1日が終わってホッとした」と本音を吐露したが、今後へ向け「いいボールの確率を上げていきたい」など、向上心は絶やさない。先発投手陣の柱になるべく、冷静に、着実に。最高の自分を作り上げていく。【田口元義】