ラミレス監督ほれた怪力新人細川6発で紅白戦ゲッツ

ラミレス監督から期待をかけられる細川(撮影・足立雅史)

 DeNAアレックス・ラミレス監督(42)が5日、2軍の沖縄・嘉手納キャンプを視察して“お宝”を見つけた! ドラフト5位ルーキー細川成也外野手(18=明秀学園日立)のパワフルな打撃を目の当たりにし、12日に予定されている1軍の紅白戦に呼ぶことを明言した。高校通算63本塁打のスラッガーが期待に応えてチャンスをつかむ。

 ラミレス監督に見守られ、自然と力がみなぎった。細川はフリー打撃で6本の柵越えをマーク。そのパワフルな打撃に、同監督は「18歳とは思えないパワーを持っている。来る前にコーチから聞いていたけど、うわさ通り。12日の紅白戦で使って対投手を見てみたい」と、抜てきが決まった。

 同監督が目を付けた通り、数々の怪力エピソードを携えプロに飛び込んできた。はち切れんばかりの胸囲を計測すると、102センチ。ベンチプレスは最高130キロ、スクワットは230キロも持ち上げる。高校時代から筋トレを2日に1度のペースで行ってきたが、もともと生まれ持ったパワーがあった。中学時代、ジャベリックスローといわれるやり投げ競技で、77メートル投げて当時の中学生記録を更新。全国2位の実績を持つ。

 語り継がれる逸話は、高校3年の春、岐阜・長良川球場での中京高戦で放った場外本塁打。推定飛距離は150メートルで「あれは手応えがありました」という1発。高校生離れしたパワーに、体力測定した塚原コンディショニングトレーナーも、28年間見てきた中で「歴代トップ」と驚くほどだ。

 高校通算63本塁打で「茨城の中田翔」の異名を持っていたが、今はすぐ近くに最高のお手本がいる。「筒香さんの動画をよく見てる。チャンスで打てて、本塁打も打率もすごい」。1軍昇格できれば、画面越しではなく、より間近で見ることができる。下位指名でしかも高卒ながら、大きなチャンスが舞い込んできた。

 そのための通過点が紅白戦。「1年目だからといって遠慮しないで、ガンガン振っていきたい」。怖いもの知らずの高校生が、怪力でチャンスをつかむ。【栗田成芳】

 ◆細川成也(ほそかわ・せいや)1998年(平10)8月4日、神奈川・厚木市生まれ。小学3年の時、北茨城リトルで野球を始める。いわきシニアから明秀日立へ進学。高校2年春から外野手としてベンチ入り。3年春から投手で夏の茨城県大会準優勝。高校通算63本塁打で「茨城の中田翔」と呼ばれた。16年ドラフト5位で外野手としてDeNA入団。181センチ、85キロ。右投げ右打ち。血液型AB。