中日浅尾 筋トレ、ブルペン、完全復活に調整一新

打撃投手を務める中日浅尾(撮影・宮崎えり子)

 中日浅尾拓也投手(32)が完全復活を誓った。5日、2軍キャンプの沖縄・読谷球場で初の打撃投手を務め、野本と育成岩崎に対し49球。野本に1本の柵越えを許したが、詰まらせる場面もあった。打撃投手後には再びブルペンに入り、この日の球数は90球を数えた。

 1月にはソフトバンクなどで活躍した馬原孝浩氏のもとで自主トレを行った。初めて下半身のウエートトレーニングを導入。この日もトレーニング室に約1時間こもった。食事の回数も増やし約3キロ増の78キロ。新たな試みは数字として表れている。「50試合近く投げることで馬原さんや手伝ってくれた方たちに恩返しができる」と力を込めた。

 調整法も一新した。これまでは毎日ブルペンに入り40球程度を投げ込んできたが、入らない日をつくりながら投げる際は70球程度を目安にしている。キャンプ初日は89球を投じた。「今までにない球数を投げている。ケアをしっかりして1球1球の精度を上げたい」。今後は7日からの第2クールでシート打撃の登板を予定。森監督は「その時がきたら投げますよ。試合は1、2軍あるからな。焦らせることはない」と近日中の実戦登板を示唆した。

 昨年のキャンプ後半から右肩の状態が上がらなかった。調整を続けたが6月には1軍を目前で再発。故障に悩まされた。結局、10年目で初めて1軍登板ゼロに終わった。「今までこうしたい、こうでありたいと思うから失敗した。今考えるのは明日のことです」。今は目の前しか見ていない。【宮崎えり子】