巨人杉内が1軍に帰ってくる!14日にも沖縄合流

ブルペンで笑顔を見せる巨人杉内(撮影・たえ見朱実)

 復活ロードに確かな光が差し込んできた。15年10月に右股関節手術を受けた巨人杉内俊哉投手(36)が9日、宮崎2軍キャンプで4度目のブルペン入り。座った捕手を相手に50球を投じた。コースの内外に直球とスライダー、チェンジアップを散らす順調な姿に、首脳陣は14日からの沖縄1軍キャンプ合流を検討。15年7月22日以来の1軍復帰が眼前に迫ってきた。

 濃密な50球が順調を物語っていた。杉内は、31球目から右打席に入った高田バッテリーコーチを相手に実戦仕様の投球を続けた。内角への直球で腰を引かせた後は、外角低めにチェンジアップを落とす。「よかったと思います。第1クールにちょっとやりすぎたので、このクールは控えめにしました」と、投球数を抑えながらも1球1球に明確な意図を込めた。今キャンプでは1、3、5日に続く4度目のブルペン入り。「自分の中ではもう少しやっておきたいけど、今でも実戦で投げられる状態にあります」と好感触を明かした。

 約1年7カ月ぶりに1軍の舞台へと戻る瞬間が、着実に近づいている。11日以降の2軍キャンプ第3クールで調整が順調に進んだ場合、14日から沖縄1軍キャンプに合流するプランが浮上している。若手投手主体のメンバーで行う11、12日の紅白戦には登板しない方向。強風で体感温度の低い宮崎では調整が天候に左右されやすいが、気温の高い沖縄ではパフォーマンスを上げやすくなる。実戦初登板は、練習試合とオープン戦の計5試合が待ち受ける沖縄となる可能性が高い。

 3軍のリハビリ組からスタートした去年とは異なり、今年は2軍キャンプ初日から全体と同じメニューで精力的に汗を流してきた。積み重ねがあるからこそ「宮崎にいるうちの実戦登板には特別こだわらない」と泰然自若に構える。開幕ローテ入りという大目標を見据え、腰を据えて歩を進める。【松本岳志】