浜風に負けるな! 右膝関節炎からの復活を目指す阪神糸井嘉男外野手(35)が2日、移籍後初めて本拠地甲子園での練習を行った。本隊とは別にアップ後にフリー打撃に参加。この日は、バックスクリーン上の球団旗が激しくなびくほど強い浜風が吹いていたが、42スイングで右翼スタンドへ2発放り込んだ。
逆風を切り裂いての2本の柵越え。持ち前のパワーを存分にアピールした一方で、高々と打ち上げた打球は押し戻される場面も見られた。この打球を見て黙っていなかったのは金本監督だ。ケージ裏から見守った指揮官は、自らの経験と照らし合わせ、背番号7に浜風攻略法を送った。
金本監督 ライナー性でぶちこまないと無理。45度以上上げたら、ほぼ無理。右中間はキツいけど、芯でいい角度で飛べば少々の浜風でも入る時は入る。
同じ右投げ左打ち。現役時代、甲子園の右翼席に数々のアーチを懸けた指揮官だからこそ、伝えることができるアドバイスだ。「最初は自然体でいいと思う。意識してオーバースイングになったり、力が入ったりする方が怖い」と、リラックス打法を進言した。
糸井はこの日、外野でスパイクを履かずにランニングとフリー打撃を行った。練習後はキャプテンの福留と会話をしながら、軽快な足取りでクラブハウスへと姿を消した。全体練習への合流は、練習を見守った球団関係者が「今後もやれる範囲のことをやっていくことになる」と説明するなど慎重を貫く。それでも今月中旬の実戦復帰へ向け、順調に調整は進んでいる。【梶本長之】
◆浜風 海から陸に向かって吹く海風のことで、内陸部で太陽が昇るにつれて日差しで地面が暖まり、上昇気流が発生して海から陸へ向かう風の流れを指す。甲子園浜の方角から吹くため「浜風」の名前で呼ばれるようになり、右翼から左翼方向に吹く。打球の飛距離や上空に上がった打球の捕球に強い影響を及ぼす。