日本ハム大谷5戦3発 監督は開幕へ野手出場を計算

5回表日本ハム2死、大谷は右越えに2試合連続弾を放つ(撮影・今浪浩三)

<オープン戦:広島9-3日本ハム>◇19日◇マツダスタジアム

 日本ハム大谷翔平投手(22)が2戦連発&本塁打キング弾で、開幕へまた1歩前進した。19日広島戦に「3番・DH」で先発出場し、5回に3号ソロを放った。右足首痛から1軍復帰し5試合で3発。野手出場を目指す31日西武との開幕戦(札幌ドーム)へ向け調子を上げている。今日20日の中日戦(ナゴヤドーム)は疲労回復を優先し欠場予定。実戦調整も順調で、開幕への道がはっきり見えてきた。

 確信に満ちた弾道が、吸い込まれていった。2点ビハインドの5回2死。初球だった。大谷は、岡田の内角、甘めに入ったスライダー138キロを振り切った。「少し詰まりましたけど、感触は良かった」。右中間席に飛び込むオープン戦3号ソロ。「良い感じで打てました」。前日18日に続く1発は手応え十分だった。

 開幕へ、また力強く前進した。今季オープン戦での2戦連発はロッテ・ダフィー、ソフトバンク・ジェンセンの新外国人に並び、日本人では初めて。助っ人級の働きだ。右足首痛から1軍復帰後、オープン戦5試合で3発。本塁打数ではダフィー、阪神高山に並んだ。「積極的に打ちにいった結果だと思いますね。1打席目から、甘く入ってきたところは積極的に打ちにいこうと思っていました」。調整が遅れている投手へのモチベーションも野手に注ぎ、集中している。

 4打席目の8回には右中間フェンス直撃の中越え二塁打で、二塁にスライディング。痛みのあった右足でベースに到達した。走塁面の自己評価も「(状態は)100%ではないんですけど、出来る範囲では(できているのでは)ないかな」と及第点。栗山監督は「今のところバックしている感じはない」と慎重ながらも、「このままいってくれれば」と、開幕からの野手出場を計算に入れている。

 今日20日の中日戦は欠場する見込み。今遠征はバス移動などもあり、疲労回復に充てる予定。オープン戦は中日戦を含め残り5試合。右足首痛による調整遅れは野手では挽回し、実戦調整はOKと判断された。開幕戦の打席に立てるのは、疑いようがなくなった。【田中彩友美】

 ▼日本ハム大谷が、オープン戦2試合連続本塁打。18日広島戦でジョンソンから2号2ラン、19日同戦(ともにマツダスタジアム)で岡田から3号ソロを放った。今季オープン戦での2戦連発は大谷で3人目。ロッテ・ダフィーが2月25日ヤクルト戦(浦添)で1号、26日巨人戦(那覇)で2号。ソフトバンク・ジェンセンが3月8、9日の日本ハム戦(ヤフオクドーム)で1、2号を打っている。