ヤクルト2位星が大谷斬り 中継ぎ一角で開幕切符

7回、投球の確認をしながらベンチに戻るヤクルト星(撮影・山崎賢人)

<オープン戦:日本ハム6-4ヤクルト>◇25日◇札幌ドーム

 ヤクルトのドラフト2位、星知弥投手(22=明大)が「大谷斬り」でセットアッパーの一角に入った。4-2の7回から、勝ちパターンを意識した継投の3番手で登板。先頭の近藤に四球を与えたが、大谷を外角へのツーシームで二ゴロ併殺に仕留めた。「内野ゴロを打たせようと思った。狙いどおりです」。続くWBCメキシコ代表のレアードは遊飛に抑え、オープン戦5試合連続無失点とした。

 球界屈指の強打者を抑え込んできた。オープン戦初登板の4日、ソフトバンク柳田を148キロの直球で右飛に打ち取った。19日には阪神鳥谷から三振を奪い、22日は西武の4番中村を封じた。真中監督は「開幕は1軍で行く」と明言。「入り方は課題だが、状態が良ければ勝ち試合で使いたい」と、守護神に決まっている侍ジャパン秋吉につなぐ役割への期待を込めた。

 生粋のセットアッパーだ。ドラフト候補に挙がっていた宇都宮工(栃木)時代も「後ろが良かった」と、先発は3年春の1試合だけ。明大でも4年春まで主に中継ぎだった。プロ入り後は「強い球を投げたいので、先頭打者はワインドアップから入る」とスタイルを変えたが、最近4試合連続で先頭打者に出塁を許し、原点に返る。「昔からワインドアップで先頭を出すのが課題。次からは全部セットポジションで投げようと思う」。無失点イニングを伸ばし、勝利の方程式を担ってみせる。【鹿野雄太】