川崎宗則ソフトバンク復帰へ 一両日中に復帰会見へ

16年10月18日、ナ・リーグ優勝決定シリーズでベンチに向かって指さすカブス川崎(撮影・菅敏)

 ムネリン、ホークス復帰へ-。カブスから自由契約となった川崎宗則内野手(35)が29日(日本時間30日)、古巣ソフトバンクへ復帰することが決定的となった。カ軍のキャンプに招待選手として参加していた川崎は28日(同29日)、マイナー契約を解除。新たな移籍先を探す意向を明かしていた。すでにアリゾナ州の施設で荷物整理を終えたこともあり、30日(同31日)には家族と一緒に帰国。一両日中にも、正式に復帰会見を行う見込みだ。

 ムネリンのソフトバンク復帰が、確実となった。カ軍とのマイナー契約を破棄した川崎は、アリゾナ州内の滞在先を引き払い、現地時間30日に米国を出発。31日中にも帰国し、福岡入り後、正式契約を結ぶ見込みとなった。

 渡米後、6年目を迎える川崎にとって、今季は分岐点となるシーズンだった。昨年、Wシリーズを制し、世界一になった直後、美酒にまみれた一方で、本音も漏らしていた。「今の時点で、来年、また米国に戻って来る、とは言えません」と、日本復帰の可能性をほのめかしていた。それでも、オフにはカ軍と再びマイナー契約を結び、最後の最後までメジャー定着への道筋を探ってきた。

 もっとも、世界一カ軍の現状は、選手層が厚く、メジャー契約を持つ選手が最優先。エプスタインGM、マドン監督ら首脳陣は川崎残留を望んでおり、控え選手をトレードで放出することで「枠」を空けようと試みていた。ところが、他球団との交渉は思うように進展せずじまい。開幕メジャーの可能性が低くなった時点で、川崎自身が移籍を前提に「退団」を選択したものとみられる。

 だからこそ、契約解除に踏み切った時点で、川崎は腹をくくっていた。カ軍のキャンプ施設で28日(同29日)、契約破棄の書類にサインした際には、晴れやかな表情を浮かべていた。「自分に合ったいいチームを探して、そこでプレーするように考えています。あとは僕の人生ですから」。残留の可能性を残していたカ軍への最終返答期日(29日)も経過。家族同伴で帰国する31日以降、ホークスとの間で最終的な交渉を進めることになる。

 カ軍でのキャンプイン後、川崎はいつになく真剣な口調で言った。「明日、やめてもいい。それくらいの気持ちでやります」。日米通算プロ18年目。米国からホークスへ。川崎の新たな野球人生がスタートする。