阪神糸井2号 死球交代から超人的回復「大丈夫」

阪神対ヤクルト 6回裏阪神1死、右越え本塁打を放つ糸井(撮影・清水貴仁)

<阪神1-3ヤクルト>◇4日◇京セラドーム大阪

 2日広島戦の死球交代で出場が危ぶまれた阪神糸井が、またも超人ぶりを見せつけた。3番中堅で先発すると、6回、ヤクルト・ブキャナンの投じた変化球をとらえ、右翼席に運んだ。この2号ソロで、開幕から4試合連続で打点をマーク。試合には負けたが、糸井がいる限り虎はやり返せるはずだ。

 観客のボルテージが最高潮に達した。0-2と2点を追う6回。1死走者なしの場面だ。糸井がヤクルト新助っ人のチェンジアップをたたき上げた。「まだ2点差の打席でしたし、絶対打つという気持ちで打席にはいりました」。舞い上がった打球はホーム開幕戦で黄色く染まった右翼席へ一直線。かっこよくバットを投げ捨てた背番号7は、降り注ぐ声援を浴びてダイヤモンドをまわった。

 さすが超人だ。2日の広島戦(マツダスタジアム)で右腕九里の直球が右肘付近にまともに当たった。骨には異常はなかったが、患部の腫れが引かずに途中交代。この日は出場すら危ぶまれる試合だった。出場か欠場か。不安のなか、糸井がグラウンドに現れたのは全体練習が始まる1時間前だった。体をほぐして一塁側ベンチ前でロングティーを開始。患部の状態を確認しながら、徐々にヒートアップすると、右翼席上段に次々と鋭い打球を放りこんだ。試合でもそのイメージのまま。豪快に2号ソロとたたき込んだ。

 期待通りの働きに指揮官も目尻を下げた。開幕から4試合で12打数5安打、6打点、打率4割1分7厘。この2号ソロで開幕から4試合連続で打点となった。金本監督は「見ての通り、今のところ、よくやってくれている。いいところで打ってくれている」と、絶賛だ。

 この日の試合は右肘に肘当てを装着。これまで右投手と対戦する場合に着けることはなかったが、広島戦で右肘に死球を受けたこともあり装着したようだ。チームのために痛みに堪えて結果を残した。試合後の駐車場に出てきた糸井は「大丈夫、大丈夫」とだけ話した。ホーム開幕戦で勝利を飾ることは出来なかったが、虎党の前で存在価値をしっかりと示した。【桝井聡】