<阪神5-4ヤクルト>◇6日◇京セラドーム大阪
超人のバットから快音が止まらない。阪神糸井嘉男外野手(35)が先制適時打を放ち、開幕から6試合連続打点を記録した。1回無死一、二塁の場面。フルカウントからヤクルト館山の直球を右前に運び、先制点をもたらした。守備では悔しいシーンもあったが、レーザービームも披露。いよいよ今日7日から本拠地甲子園で糸井劇場の開幕や。
火の出るような打球だった。初回無死一、二塁。打席に立った3番糸井はフルカウントから、館山の内角低め、146キロ直球を力強く振り抜いた。打球は一瞬で一、二塁間を抜け、ライトへ。あっという間の先制タイムリーに黄色いスタンドが揺れた。糸井も自らを褒めたたえるように、一塁上で力強く手をたたいた。
「(高山、上本の)1、2番が連打でチャンスメークしてくれたので、絶対先制するという強い気持ちで打ち返すことができて良かった」
得点圏打率は規定打席到達者では唯一の10割だ。糸井が打てば得点が生まれる好循環が続いている。これで開幕から6試合連続打点。開幕戦からのチーム最長は09年金本の7試合で、球団記録に王手をかけた。
守備では悔しいシーンがあった。3点リードの6回。大引の左前適時打で2点差に迫られ、なお、2死一、二塁の場面。3番山田がバットの先で当てた打球はふらふらと中堅に上がった。ボールは猛然と突っ込んだ糸井のグラブに収まったかと思われたが、ポロリ。走者2人が生還する同点適時二塁打になった。
直前には坂口の中飛を捕球して三塁鳥谷にレーザービーム。二塁走者の谷内をくぎ付けにする強肩で観客を沸かせていた。あと数センチ…。よっぽど悔しかったのか。球場から出てきた糸井は「勝って良かった」と繰り返した。そして「明日、特守やね」とイタズラっぽくニヤリ。最後は明るい表情で「see you(シー・ユー)」と英語で別れを告げた。
バットを持ってもグラブをはめても絵になる男。延長戦までもつれ込んだ試合。最後は原口の1発でケリがついたが、糸井ワールドにドームに詰めかけた虎党は魅了されたことは間違いない。【桝井聡】
▼糸井が開幕戦からの連続試合打点を6に伸ばした。シーズン途中も含めた自身最長は5試合(10、12年)で、これを更新した。開幕戦からのチーム最長は09年金本の7試合で、王手をかけた。なお開幕戦からのセ最長は、01年福留(中日)の8試合。開幕戦からに限らない最長は、86年バース(阪神)の13試合。