阪神青柳、自滅3回6失点 4連勝の勢い消滅

1回表広島無死満塁、青柳(右)はピンチを背負い激励を受ける(撮影・宮崎幸一)

<阪神1-7広島>◇15日◇甲子園

 4連勝の勢いがあっという間に消滅した。阪神青柳が初回に試合をぶち壊した。無死満塁で4番鈴木のバットをへし折ったが、ボテボテのゴロをまさかの後逸。エルドレッドに押し出し死球を与え、投手岡田も四球で歩かせる始末。たった2安打で4点を失った。3回には自らの一塁悪送球がタイムリーエラーになった。「自分のミスが点につながった。それだけです」。3回6失点で今季初黒星。口数も少なく、沈痛な表情でクラブハウスに向かった。

 4月から黄金週間にかけて、週末のカードは広島、巨人と2度対戦する。青柳が土曜日に配置されたのは、期待の大きさを表している。昨年は左打者が多く、走力のある広島との対戦がなかった。しかし秋季キャンプから、けん制やクイックといった課題克服に励んだ。それが認められて、プロ初の広島戦登板。だからこそ、指揮官の失望は大きかった。「6点、全部あげた点だ。青柳1人が…。言いようがないよ。良くなっている所があるのに、悪送球とかゴロが捕れないとか、もったいなさ過ぎる」。静かな口調に怒りが潜んだ。

 前回のカードも開幕戦を勝ったが、残り2戦で守備が破綻して負け越した。きょう16日は6回1失点で封じられた右腕九里が相手。「明日が大事だから。前回やられているピッチャーだし、明日から、どういう姿を選手が見せてくれるのか」。失った勢いを取り戻すため、選手の意地に期待した。【田口真一郎】