楽天球団タイ7戦連続2ケタ安打 苦手高橋光成攻略

西武対楽天 5回裏西武の攻撃を抑え辛島(左)とタッチを交わす岡島(撮影・浅見桂子)

<西武0-2楽天>◇18日◇大宮公園

 楽天は強力打線が2ケタ安打で1年前のリベンジを果たした。7番岡島豪郎外野手(27)の先制打など10安打を集め、西武を下して今季2度目の4連勝。球団タイ記録の7試合連続2ケタ安打と快音が止まらない。昨年の対戦で3安打完封を許した相手先発の高橋光成投手(20)に、苦手意識を払拭(ふっしょく)する黒星をつけた。

 岡島のスイングが1年前の悪夢ごと振り切った。銀次、島内の連続安打で好機を広げた2回無死一、二塁。2ボール1ストライクからの4球目、西武高橋光の外角カーブを中前にはじき返した。一気に銀次が生還。「あんまり打ててるイメージがない。やられてると思っている」という相手から、早々と決勝点をもぎ取った。

 苦い記憶がよみがえる。昨年5月26日。この日と同じ埼玉・大宮公園野球場だった。相手先発は高橋光。最下位だった楽天は、当時高卒2年目の若き右腕を打ちあぐねた。9回まで散発3安打に封じられ、2試合連続無得点。10年ぶりという泥沼の9連敗を喫した。梨田監督も忘れてはいない。「彼に対してうちは右打者の打率が低い。左打者で攻略しないと」。

 4月8日から不動のレギュラーメンバーはウィーラー、アマダー、嶋を除く6人が左打者。5番銀次から4人連続で左が並ぶ。2回は先頭銀次が外角ストレートを中堅へ転がしチャンスメーク。島内が右前打で続いての岡島だ。梨田監督は「思ったとおりに3連打で点が取れた」と納得の表情。左6人全員が、高橋光から安打をマークした。

 好調をキープする岡島はこれで自身の連続安打も8試合に更新した。投手交代後も打って4月に入り4度目のマルチ安打。開幕こそスタメンを外れたが「チャンスがくると思っていたので、落ち込むことはなかった。好調は、バットを振れているのがいいんですかね」と笑った。

 この日、チームは高橋光への8安打を含む10安打。8日のロッテ戦から、球団最長記録に並ぶ7試合連続2ケタ安打を記録した。守護神松井裕は「最少失点に抑えれば、今年は味方が点を取ってくれる。同点まではOKという気持ちで投げられる」と言った。元気な打線が守りにも好影響を与え、投打の歯車が順調に回っている。【鎌田良美】