<阪神12-9広島>◇6日◇甲子園
阪神高山が、球団初の大逆転劇をお膳立てした。6回、先頭で四球で出塁し生還するなど、4点を奪い4点差とした2死満塁で再び打席が回ってきた。広島2番手中田に追い込まれながら、右翼線へ運ぶ3点三塁打。今季最多の1イニング7点の猛攻で1点差に詰め寄り、甲子園は大興奮。ファンも巻き込み、7回の逆転の流れをつくった。
「満塁のチャンスで回ってきたので、後ろにつなぐことだけ考えて打席に入りました。ずっと点差がありましたけど、いつも通りで。あそこで長打が出たのは良かった」と高山。金本監督も「ここで打てばおもしろいぞ、と思っていた。まさか走者一掃で1点差まで、とは。あれでいけると思いました」と絶賛した。
昨季は球団の新人安打記録を塗り替える活躍で新人王に輝いたが2年目の今季はいまひとつ調子に乗れていない。打率も4月を終え2割4分7厘。守備でも3回2死一塁で広島石原の左前打で一塁走者の三塁進塁を許していた。
だが、勝負どころでフォークに体勢を崩されながら、しぶとく球をとらえた執念の一撃。指揮官も「食らいつくように打ってくれて、そういう集中力というか土壇場の球際の強さを見せてくれた。彼も悩んで、苦しんでいますけど、乗り越えてくれるものだと思っています」と期待する。
8回には内野安打で出塁し今季7度目のマルチ安打。劇的な勝利で首位に浮上したチームとともに、背番号9のバットも上昇気流に乗るはずだ。【高垣誠】