楽天、助っ人3人が攻守に大活躍 勢いに加速

4回裏楽天無死、ソロ本塁打を放ったアマダー(左)を迎えるウィーラー(中央)とペゲーロ(撮影・江口和貴)

<楽天4-1ロッテ>◇11日◇Koboパーク宮城

 助っ人3人が勝利を引き寄せ、ロッテ3連戦での勝ち越しを決めた。初回1死二、三塁からゼラス・ウィーラー内野手(30)の3号3ランで先制。3-1の4回1死満塁のピンチで、カルロス・ペゲーロ外野手(30)の好返球でピンチを切り抜けると、その裏、ジャフェット・アマダー内野手(30)の4号ソロで貴重な追加点を挙げた。チームは13年7月27日以来の貯金14。まだまだ加速する。

 盟友の一打に触発され、ウィーラー自身も続いた。初回1死二、三塁。ロッテ佐々木のスライダーを強振した打球は、左翼ポールに直撃した。「いい打球だったがファウルだと思っていた。ボールが粘ってくれた」と笑った。前日、アマダーが初回に満塁弾を放っていただけに「アマダーがチームに勢いを与えていたから、今日は自分が打ててよかった」。友の1発に闘志がみなぎっていた。

 強打の助っ人によるアーチの共演だ。2点差に詰め寄られた4回、今度はアマダーが、ロッテの2番手大嶺祐の速球をバックスクリーン左にたたき込む、2試合連続の4号ソロでウィーラーの一撃に応えた。「いい状態を続けられているが、個人よりもチームに貢献できたことが何より。ウィーラーも同じことを考えているはずだよ」とうなずいた。2人は、プライベートでも頻繁に食事に出掛ける間柄。今季はともに調子が上がらず「お前、ちゃんと仕事しろよな」とゲキを飛ばし合った。そして、今季初のアベックアーチで復活を印象づけた。

 外国人野手3人で最多の8本塁打を放つペゲーロも、この日は守備でもり立てた。2点差の4回1死満塁。田村の右邪飛を捕球。矢のような送球で二塁藤田を中継し、三塁走者を本塁で刺した。このプレーに梨田監督は「ペゲーロくらいの身長がなければ取れないフライ。あのプレーで本当に流れが変わった」と絶賛。直後の攻撃でアマダーに1発が飛び出し、試合の流れを完全に引き戻した。

 助っ人の活躍による勝利に、梨田監督は「外国人は長打が魅力。3人とも状態がよくなってきている」と手応えをつかむ。3カード連続の勝ち越しを決め、今季最多、13年7月27日以来の貯金14に到達。まだまだ勢いを持続させる。【田口元義】