巨人菅野50勝王手 4戦以内で球団4番目へ

8回表ヤクルト1死満塁、山田の投ゴロを捕球した菅野は本塁送球でアウトにする。走者武内、捕手小林(撮影・浅見桂子)

<巨人5-1ヤクルト>◇16日◇東京ドーム

 巨人菅野が、仕切り直しの一戦で新たな記録に王手をかけた。

 通算108試合目のマウンドで、8回6安打1失点とヤクルト打線を制圧。リーグトップタイの5勝目(1敗)で、通算49勝目を挙げた。残り4戦以内に50勝到達なら、球団では上原、江川、堀内に次ぐ史上4番目のスピード記録。「先週の阪神戦の頭で自分が負けてしまい、申し訳ない気持ちだった。何とかカード頭を取って、チームに勢いをつけたいと思っていました」と価値ある勝利を喜んだ。

 序盤からハイテンポでアウトを重ねた。初回を4球で打ち取ると、8回まで91球と効率よく攻め切った。「(意識は)球数というよりイニングです。今日はツーシーム系がよかった。手応えがありました」。今季は過去4年間で未到達のシーズン200イニングへの意識を持つ。8回4点差で逃げ切り態勢を整えると、9回は守護神カミネロに託した。「もう1イニングという考えは1ミリもありませんでした」。完投には固執せず、エースとしてチームの勝利を最優先した。

 次回登板は、予定通りなら23日甲子園での阪神戦。前回9日の阪神戦では、52年ぶり4連続完封が懸かっていたが、8回4失点で初黒星を喫した。「絶対に、前回の雪辱を果たしてきます」。節目の50勝をかけて、リベンジマッチに挑む。【松本岳志】