中日バルデス12球団ただ1人、9連続QSも1勝…

5回裏阪神2死、ラウル・バルデスは原口文仁に左越え先制本塁打を浴びる(撮影・宮崎幸一)

<阪神2-1中日>◇17日◇甲子園

 中日は逆転のチャンスで同点どまりに終わったのが痛かった。

 またもバルデスの力投に報いることはできなかった。

 0-1の7回、京田と大島の連打に能見の暴投で無死二、三塁。ビシエドが見逃し三振したが、平田が中前に運んで1-1。ここで阪神は桑原にスイッチ。ゲレーロが死球で1死満塁としたが、堂上と代打藤井が倒れた。絶好機で逆転までいたらず、その直後に勝ち越された。

 1点を追う9回はドリスを攻め、1死一、三塁としたが途中出場の松井雅が試みたセーフティースクイズが一邪飛になった。

 バルデスは8回2失点で完投したが2敗目がついた。開幕から9連続でクオリティー・スタート(QS=6回以上、自責点3以下)をクリア。これは12球団ただ1人で、防御率2・01の好成績ながら、まだ1勝。負けが先行するハードラックぶりだ。「久しぶりにいい感じで投げられた。今は勝てないけど、こういう投球を続けていれば、勝てるチャンスは来るよ」といつものように淡々と語った。

 森監督は「みんな頑張っているんだけどな。動かなくても(点を)取れないし、動いても取れないし。かみ合わせが悪い。どうにかしないといけない」と浮かない顔で語った。

 借金は最多を更新する12に。早ければ21日にも自力優勝の可能性が消える。【柏原誠】