<日本生命セパ交流戦:ソフトバンク10-2中日>◇30日◇ヤフオクドーム
ほおを伝う大粒の汗が心地よかった。ソフトバンク東浜が、13年10月5日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、約4年ぶりとなる完投勝利で6勝目を挙げた。進撃を続けるチームにとっても今季初の「完投勝利」だった。
「疲れ? ありません。あれだけ点を取ってもらったら、最後まで投げないと怒られます」。打線が初回に大量6点をプレゼント。立ち上がりの状態はよくなかったと振り返った右腕だが、この時点で完投は当然の「義務」だった。
ホークスにとって得意とする交流戦。“セ界制覇”へ初戦からつまずくわけにはいかない。大量得点に守られながらも、甘えはなかった。「いくら点差があるとはいえ、締まらない投球はできない」。2、4回にソロ2発を被弾したが、失点はこの2点のみ。散発6安打、126球で中日打線を封じ込んだ。
意地があった。8回1死満塁。「あそこで1本出たら代えようかなと思っていた」(工藤監督)というベンチの不安も力で一掃した。ビシエドを142キロの直球で見逃し三振、続くゲレーロは144キロの直球で空振り三振に仕留めた。この日はヤフオクドームの屋根を開けてのゲーム。風がほおをなでる初体験のマウンド。「涼しくて気持ちよかった」。先発陣の台所事情が苦しい中で、背番号16が爽快な投球を見せてくれた。【佐竹英治】