荒木2000安打王手 恩師星野氏にかけられた言葉

7回裏中日1死二、三塁、荒木は中前2点適時打を放つ(撮影・前岡正明)

<日本生命セ・パ交流戦:中日6-3楽天>◇2日◇ナゴヤドーム

 中日荒木雅博内野手(39)が通算2000安打まであと1本とした。本拠地ナゴヤドームでの「日本生命セ・パ交流戦」楽天戦。熊本から両親が駆けつける中、最高の一打を放った。無安打で迎えた4打席目の7回1死二、三塁。前進守備の二塁横を抜く2点中前打。点差を3点に広げる殊勲打だった。4試合連続安打で王手をかけ、小笠原慎之介投手(19)の本拠地初勝利に貢献した。

 ナゴヤドームの盛り上がりは最高潮だった。「こういうのは初めて。力が入りました。硬くなりますね。昨日までとは明らかに違います」。前日1日までのソフトバンク3連戦では計6安打。一気に射程圏まで減らし、名古屋に戻ってきた。熊本に住む両親も博多から移動し、一塁側スタンドで見守っていた。

 1999安打目は大きい1本だった。1-0接戦の7回の第4打席だ。1死二、三塁から2点中前打を決め、点差を3点に。応援ムード一色に染まった本拠地で、「本日の主役」がパ・リーグ首位の楽天撃破に貢献した。

 試合前、あいさつに行った入団時の中日監督、楽天星野仙一副会長に冗談まじりに言われていた。「1本は打たせてやるよ。もう1本は自分で打てよ!」。その1本が、恩師のチームに特大ダメージを与えることになり「打たせてもらいました」と笑った。

 博多からの移動試合。前夜は目がさえ、新幹線でも1時間超しか眠れなかった。だがチーム野手最年長は「もう、ここまで来たらね。チームにも迷惑かけられないから」と自らGOサイン。九州で元気な姿を見せ、名古屋で2試合を残して王手。最高のシナリオがまもなく完結する。

 「休んだら、去年のあれを思い出しちゃいそうだから」。昨年6月から7月にかけて、セ・リーグ野手史上最長タイの47打席ノーヒットを経験した。今は状態がいい。チームに貢献したい気持ちが先立った。

 9回に反撃を食らい、荒木の2点打が効いた格好になった。森監督は「あれが大きかった。あそこでダメだったら苦しい展開になっていた。あと2試合ある。やってくれるでしょう」とベタほめし、今カードでの達成を期待した。前夜祭は最高の形で終わった。本番も、もちろん白星で彩るしかない。【柏原誠】

 ◆最近の通算2000安打達成 15年の和田一浩(中日)松井稼頭央(楽天)、16年の新井貴浩(広島)と3人続けて2000本まで残り2本以内とした次の試合で達成している。