苦労人DeNA白根が涙の1号、入院母に元気届ける

7回裏DeNA2死一塁、白根はプロ初安打となる左越え2点本塁打を放ち、走りながらほえる(撮影・松本俊)

<日本生命セ・パ交流戦:DeNA14-5オリックス>◇17日◇横浜

 「ハマのジャイアン」ことDeNA白根が、プロ初安打を初本塁打で飾った。7回2死一塁、代打起用されると2球目の直球を振り抜いた。1号2ランを左翼席に運んだ。試合後はお立ち台に上がり「強く振って球が当たってくれたことしか覚えていません!」と会場と一緒に喜んだ。

 プロ6年目。ソフトバンクにいた15年オフに育成契約を断り合同トライアウトを経て、DeNAに入団した苦労人。「あのときはもう野球界に戻ってこられないかもしれなかった。今、本塁打を打って(決断は)よかったと思える」と目に涙を浮かべた。

 186センチ、90キロでハマのジャイアンと呼ばれる。パワーを買われ14日に1軍登録されたばかり。記念の球は試合後、手元に届き「まずは自分でかみしめようかと思う」。それくらい待ち望んでいた1発。そして「母が手の手術で入院している。テレビ越しにでも、野球やっている姿を見せられたら、少しでも元気になる」と母親への思いを語った。