広島大瀬良が糸井封じる、好相性阪神戦で首位加速だ

リーグ戦再開3戦目の先発が予想される大瀬良(17年6月14日撮影)

 「ストップ・ザ・阪神」「ストップ・ザ・糸井」-。広島大瀬良大地投手(26)が20日、マツダスタジアムでの練習に参加。リーグ戦再開最初のカードとなる2位阪神戦の3戦目、25日の先発が濃厚だ。阪神には1年目の14年10月1日に敗れて以来10試合負け知らず、15年7月15日から9試合11回1/3を連続無失点だ。糸井とともに、好相性の虎打線を封じ込める。

 勝率10割右腕も、リーグ戦再開へ気持ちを高めた。2位阪神との直接対決3戦目の先発を託された大瀬良は、小雨が降るグラウンドで遠投やランニングメニューで汗を流した。積み重ねた勝ち星とは反し、先発としての達成感はない。きっかけをつかむ再スタートのために準備を進めてきた。

 「どこが相手でも大事な試合であることに変わりはない。自信を持ってマウンドに上がれるように、1日1日を大事にしたい」

 今季11試合先発で4勝0敗も、最長イニングは7回と物足りない。「僕が点を取られても、打線が点を取ってくれたり、中継ぎが助けてくれたりした。まだ長い回も投げられていない」。この調整期間を使い、練習強度を上げ、ランニングメニューを増やしてきた。

 阪神には、先発だった14年10月1日に敗れたのが最後。中継ぎにとなった15年シーズンから登板10試合負け知らずで、ホールドやセーブを積み重ねた。現在9試合11回1/3を連続無失点だ。「変な苦手意識はない。普通に入っていけると思う。自分の投球ができれば大丈夫」。3年ぶり先発となる阪神戦は、好相性のデータを味方する。

 警戒すべき選手はいる。FA移籍の糸井だ。オリックス時代の14年に1度対戦し、2打数1安打。1安打は内野安打も、直後にT-岡田に1発を食らうなど4回8失点で降板した苦い記憶が残る。「キーマンの1人だと思う。固め打ちして乗っていかないようにしたい」。好敵手を封じて、チームの首位快走とともに、自分自身も加速したい。【前原淳】