楽天松井稼頭央、右で今季初本塁打「常に準備」

楽天対日本ハム 2回裏楽天1死、左越え本塁打を放ちナインの出迎えに笑顔の松井稼(撮影・野上伸悟)

<楽天4-3日本ハム>◇10日◇Koboパーク宮城

 大ベテランがチームのムードを高めた。日本ハム15回戦に「6番左翼」で出場した楽天松井稼頭央外野手(41)が、1点を追う2回1死から左翼席に2号ソロを放った。右打席では今季初。4月22日以来の1発を含む、4打数2安打1打点と気を吐いた。チームは延長11回1死一、二塁から銀次内野手(29)が左中間へ二塁打を放ち、今季5度目のサヨナラ勝ち。4時間24分の激闘を制し、首位をがっちりキープした。

 松井稼にとって、右打席では久しぶりに味わう「完璧な1発」だった。1点ビハインドの2回、1死から日本ハム加藤の内角低め速球に素早く反応し、強振した。鋭い打球が左翼スタンドに突き刺さると、一帯を埋め尽くす楽天ファンの大歓声がこだまする。「(カウント)2-0だったので、思い切っていった。久しぶりに右で振り抜けた」。自画自賛の同点アーチとなった。

 この日は、4回にも二塁打を放ち2安打と役割を果たした。今季は出場38試合中、スタメンは17試合。「出ない日が多いからバットを振ったり、走る量を多めにしたり、常に準備はしている」。その言葉が示すように、ホームの試合では全体練習開始前にグラウンドに現れ、1時間ほどティー打撃で汗を流す。レギュラーは確約されていないが、最善の努力をして出番を待つ。

 41歳。大ベテランと呼ばれるからこそ、体力強化を怠らない。春季キャンプから走り込みなど、下半身強化には特に気を配っている。「自分の年齢だと、走れないと『もうダメだ』と言われる。だから、打つ、投げる、守る上での下半身づくりは非常に大事」。日々のトレーニングがあるからこそ、今も1軍の戦力として躍動できている。

 ベンチ入りメンバー19人を投入し、サヨナラで4時間24分の激闘を制した。貴重な同点弾で勝利に貢献した松井稼に、梨田監督は「こういう状態で頑張ってくれている」とたたえ、「チームに勢いを感じる」と手応えを抱く。ベテランから若手まで。チームの力を結集し、最後まで首位の座を守りきってみせる。【田口元義】