18号の広島丸がロングバットを使わない理由

1回表無死一、三塁、丸は右越え3点先制本塁打を放つ。投手小野(撮影・宮崎幸一)

<阪神6-11広島>◇15日◇京セラドーム大阪

 広島が優勝マジックを再点灯させた。2位阪神と京セラドーム大阪で直接対決。頼れる3番、丸佳浩外野手(28)が1回無死一、三塁から18号先制3ランを放つと、4回で先発全員安打を記録。今季46度目の2桁安打、今季9度目の2桁得点と打ちまくってマジック「27」をともした。もう消滅させることなく、リーグ連覇へ突っ走るだけだ。

 快音を残して、打球は京セラドーム大阪の右翼席へ真っすぐに伸びていった。1回。いきなり迎えた無死一、三塁の好機。丸が捉えた1発は、広島打線を点火させた。過去2戦はいずれも6回途中2失点と苦戦していた阪神小野を3度目の対戦で3回途中でKO。4回は打者一巡の猛攻で6得点を奪うなど、今季46度目の2桁安打で、今季9度目の2桁得点。先発全員安打の猛打爆発で、マジックも再点灯だ。

 丸はプレーボール直後にピンチを背負った新人右腕が投じた高めの球を逃さなかった。「真っすぐが強い投手なので、しっかりコンパクトに打とうと思った」。過去2戦は6打数1安打だった右腕に1発で大きなダメージを与える18号。セ・リーグ日本人選手では鈴木、DeNA筒香に続き、ヤクルト山田と並ぶ数字だ。昨季20号に続き、2年連続大台突破も目前となったが「狙って打てるようなものではない」と本塁打にこだわりはない。

 繊細な感覚を研ぎ澄ませ打撃を磨いてきた。3年前からティー打撃やネクストバッターズサークルでも、マスコットバットやロングバットは使わない。「ロングバットを使うと感覚が気持ち悪くなる。重いバット(マスコットバット)を振っても、試合では使わないですしね」。常に同じバットを振り続けてきたからこそ、分かる感覚がある。ヒットになるかアウトになるかは「1ミリ、2ミリの差」と言う。「だからこそきっちりと積み重ねておかないといけない」。打撃の道は1日してならず、だ。

 丸の先制弾が暑気払いとなり7試合ぶりの2桁安打で2位阪神に大勝した。緒方監督は「初回に丸の3ラン。あの一打は大きかったよ」とたたえながらも、再点灯したマジック27には「1戦1戦。関係ない」と相変わらず興味を示さなかった。丸の打撃道と同様に、連覇への道も1歩1歩、前にいくだけだ。【前原淳】

 ▼広島が今季5度目の先発全員安打。先制3ランの丸は今季12度目の勝利打点となり、リーグトップの巨人阿部に並んだ。これで優勝へのマジックナンバーが再点灯(M27)。現日程での最短優勝決定日は31日。