<広島9-1中日>◇25日◇マツダスタジアム
心配するな誠也! 広島松山竜平外野手(31)が3回に先制打を放ち、眠っていた打線に火を付けた。離脱中の鈴木誠也外野手(23)に代わる約1年ぶりの4番に引っ張られるように、打線は今季50度目の2桁安打。中押し、ダメ押しと効果的に得点を奪った。投打がかみ合う快勝で、3万1557人が詰めかけた本拠地でマジックナンバー21を再点灯させた。
3万を超えるファンが埋め尽くした真っ赤なスタンドの波を受け、コイ打線が再び昇った。4点の先制点から中押し、ダメ押しと最後まで攻撃の手を緩めず、今季50度目の2桁安打で中日を突き放した。横浜での3連続サヨナラ負けの悪い流れを吹き飛ばす大勝で、優勝した昨季と同じ117試合目での70勝到達。優勝マジック21も再点灯した。
打線に火を付けたのは、昨年9月14日阪神戦(甲子園)以来の4番起用の松山だった。3回に菊池と丸の連打で迎えた無死一、三塁で、中日バルデスの低め真っすぐをライナーで右前にはじき返し、先制点を奪った。「4番というよりも、自分らしくチームのために結果を求めた。大きな先制点になった」。この回一挙4得点の猛攻につなげた。
後輩に心配をかけたくなかった。オフの自主トレから振り込んできた97センチ、1キロのロングマスコットバットは、鈴木の練習法を参考にしたものだった。「誠也がいなくなって打線が弱いと言われたくない。誠也も安心して治療できないでしょ」。無念の離脱となった仲間への思いもバットに乗せた。
広島打線が意地を示した。試合前の練習中、打撃順が記されたホワイトボードにやや乱暴な言葉が書かれた。「あきらめるまで殴る。最後まで殴る」。3連敗中は中盤までリードしながら、突き放すことができなかった。だが、この日は5回にエルドレッドの1発でバルデスをKO。終盤も得点を重ねて中日のファイティングポーズを崩した。
会心の勝利に緒方監督は「ファンの大きな声援もあって、素晴らしい試合ができた。また明日頑張っていきたい」と胸を張った。3戦連続サヨナラ負けの悪夢から、緒方広島はコイ党で埋まったマツダスタジアムでよみがえった。【前原淳】