ソフトバンク・モイネロ「日本でもビールかけを」

インタビューに応じたソフトバンクのモイネロ

 今年5月にソフトバンクに加入し、中継ぎ左腕として活躍するリバン・モイネロ投手(21)が単独インタビューに応じた。交流戦終盤から1軍に昇格。ロングリリーフからセットアッパーまでこなす。ブルペンを支える21歳が、キューバでの子ども時代や優勝への思いを存分に語った。チームは最短で30日にも優勝マジック17が点灯する。

 -1軍に昇格して2カ月

 モイネロ 今の成績には満足している。日本の打者は大きくは振らないが、しっかりボールに当ててきて三振が少ない。最初は少し投げづらかったが、低めに投げることを意識している。

 -キューバとの違いは

 モイネロ 同じ配球だと読まれるので、3連戦で毎日配球を変えて、考えて投げていかないといけない。

 -来日後、球速が154キロまで上がった

 モイネロ 速い球がコンスタントに出ているのはいいこと。96マイル(約155キロ)が出ればいいなと思う。

 -日本での生活は

 モイネロ 日本は人がすごく落ち着いている。町並みもすごく整っていて奇麗だし、ファンの人もいい方がたくさんいる。休みの日はデスパイネと天神(福岡市内の繁華街)に出かけたり、ゆっくり食事をして過ごしているよ。

 -日本の食事は

 モイネロ 好きなものはすし、カレー、焼き肉、魚、エビ。すしはわさび抜き。生魚も大丈夫だよ。

 -覚えた日本語は

 モイネロ ミギ、ヒダリ、ゲンキデスカ。あとは(アントニオ猪木の)ゲンキガアレバ、ナンデモデキル。

 -キューバで野球を始めたのは

 モイネロ 12歳。それまでは公園で兄や友達と一緒に草野球をして遊んでいた。小さい頃からコントロールはよかったと思う。野球を見るのはあまり好きじゃなかった。メッシが好きで、サッカーもよくしていた。野球選手になっていなかったらサッカー選手になっていたと思う。それか漁師かな。父が以前、魚を冷蔵保存して送る仕事をしていたんだ。

 -家族も日本での活躍を喜んでいる

 モイネロ いつも電話で結果を伝えているよ。向こうでもたまにソフトバンクやロッテなど、日本の試合が録画で放送されるんだ。

 -優勝が近づいてきた

 モイネロ キューバでも15年に優勝を経験した。向こうでは街中でビール片手に大騒ぎするんだ。次は日本でも優勝して、日本のビールかけを楽しみたいね。【聞き手=福岡吉央】

 ◆リバン・モイネロ 1995年12月8日、キューバ生まれ。16歳からU-23国内リーグでプレー。13年に17歳でピナル・デル・リオでプロデビュー。19歳でキューバ代表入り。ニックネームはティト(スペイン語で「坊ちゃん」)。2人のいとこも過去にキューバ代表でプレー。2人のおじも元プロ野球選手。今年5月に育成選手としてホークスに入団し、6月に支配下登録。23試合、3勝1敗8ホールド1セーブ、防御率1・61。178センチ、69キロ。左投げ左打ち。家族は両親、兄2人、恋人との間に10カ月の長女。