<阪神1-0ヤクルト>◇8月31日◇甲子園
マジで逆転優勝いけるで! 阪神が、鳥谷敬内野手(36)の先制適時打で奪った1点を守り切り、約1カ月ぶりに戻った本拠地甲子園でのヤクルト3連戦に3連勝。この日敗れた首位広島に5・5ゲーム差に迫った。鳥谷は4回1死一、二塁の中前適時打で、通算2000安打にあと8本とした。8月の決勝打はチームトップの5本目。49年ぶり「8月貯金8」の原動力となった。広島との直接対決は、残り5試合。最大11ゲームあった差が半分になって、優勝が夢ではなくなってきた。
会心の当たりでなくとも、ここぞの場面で結果が出せる。それが鳥谷だ。4回1死一、二塁。初球だった。内角高めの146キロをセンターに打ち返し、先制点をたたき出した。「先制のチャンスの打席で、少し高めに浮いてきたボールを積極的に打ちにいきました。詰まり気味でしたが抜けてくれて良かったです」。
この日の得点は鳥谷が放った1点のみ。結果的に決勝点になった。8月5度目のV打に「ホントいいところに飛んでくれた。ピッチャーが頑張っていたんで」と謙遜。通算2000安打に、残り8本とした。8月の月間打率は3割3分3厘で32安打と荒稼ぎ。偉業達成へ猛スピードで駆け上がっている。
プロ1年目の04年から遊撃のポジションに定着。奪い取った相手である藤本2軍守備走塁コーチは、今季からポジションを変更した後輩を絶賛する。「(ショートとは違って)サードは1歩目が勝負。瞬間の判断が大切になる。トリは、ほんとによくやってると思うよ」。若手の台頭で、今季はレギュラー白紙で迎えた。オープン戦は、慣れない三塁で出場17試合で5つ失策を重ねた。だが、シーズンに入ると目の色が変わった。どんな打球も、さりげなく。クールにさばく。それが背番号1の流儀だ。
同一カード3連勝で、貯金は今季最多の「15」にまで伸びた。8月の貯金「8」は68年以来、球団では49年ぶりの快挙だ。金本監督は力強く言った。「就任当初から言っているように、8月、9月に地力を発揮できるチーム作りを目指してきた。9月も同じような調子でいきたい」。
この日は首位広島が敗れたため5・5ゲーム差まで縮めた。「ずっと言っているように、上しか見ていないので」。指揮官は語気を強めた。虎党が待ち望む大逆転Vへ。ついに、コイのしっぽが見えてきた。【真柴健】
▼阪神が8月を17勝9敗1分けの貯金8で終えた。阪神が8月に貯金8以上としたのは68年19勝2敗(貯金17)以来49年ぶり。2リーグ制以降の貯金8以上は52年(13勝4敗=貯金9)64年(19勝7敗3分=同12)68年の過去3度しかなく、近年では07年の貯金5(15勝10敗2分)が目立つ程度。