清宮プロ志望表明へ、ドラフト最多野茂8球団以上か

今日22日、進路表明の会見を開く早実・清宮(17年4月22日撮影)

 早実(西東京)は21日、史上最多の高校通算111本塁打を誇る清宮幸太郎内野手(3年)が今日22日に進路表明の会見を開くことを発表した。プロ志望届を提出する意思を表明するとみられる。清宮はこの日、早実グラウンドに姿は現さず、学校で授業などを受けたとみられる。現状、清宮獲得の撤退を明らかにした球団はなく、12球団がトップランクの評価は変わらず。89年の野茂英雄ら最多8球団の競合を超える可能性も考えられ、「清宮ドラフト」になりそうだ。

 昼すぎ、早実側から清宮の進路表明会見のリリースが出された。U18ワールドカップ(W杯)が行われたカナダから帰国し、その10日後の今日22日。ラグビーヤマハ発動機で監督を務める父克幸氏(50)らとの家族会議を経て、プロ志望届の提出を表明するとみられる。会見を翌日に控えたこの日、清宮はグラウンドに姿を見せず、学校で授業などを受けたとみられる。

 早実グラウンドで1、2年生の練習を指導した恩師の和泉実監督(56)は、穏やかな表情で取材に応じた。「(進路は)本人とご両親で相談して、決めること。(どこに進んでも)彼の将来を応援する気持ちは変わりませんし、活躍を期待したいです」。清宮とともに会見に同席予定だが、清宮の下した決断を尊重する意向を示した。

 清宮の意思表明によって、プロスカウトの動きも本格化する。現状、清宮獲得から撤退する意思を明らかにした球団はなく、12球団が野手ではトップランクに位置付けする。高校通算111本塁打の長打力、球場を満員にする抜群の人気も兼ね備え、89年の野茂英雄、90年の小池秀郎の最多8球団の競合を超える可能性もありそうだ。

 注目度の高さから、スカウト陣と面談が行われる可能性も考えられる。獲得を希望する球団は調査書を提出するが、09年の西武菊池雄星(花巻東)、10年の日本ハム斎藤佑樹(早大)らはスカウト陣と面談を実施。球団の環境、育成方針、将来のビジョンなどの説明を受けた。ある球団幹部は「希望すれば、当然準備します」と断言した。

 清宮は、将来的な夢をメジャー挑戦と公言する。北砂リトル時代に世界一を達成。米メディアから「和製ベーブ・ルース」と注目され、高校では本塁打記録を塗り替えた。また新たな伝説を刻むべく、今日22日の会見で自らの思いを語る。

<ドラフト前の主な面談>

 ◆菊池雄星(09年花巻東)10月16~20日に日米20球団(日本12、米国8)と面談。レンジャーズは先発投手のホランドを同行させ本気度をアピールした。面談終了から5日後、菊池は「日本一になってから挑戦したい」と米球界挑戦を封印。会見後に涙を流した。

 ◆斎藤佑樹(10年早大)同じ早大の大石(現西武)福井(現広島)と合同で、全12球団と面談を実施。各球団の持ち時間は30分。リーグ戦期間中のため選手は同席せず、両親と早大・応武監督が対応した。ヤクルトは開幕ローテーションを確約。ロッテは背番号18を用意していることを伝えた。