日本ハム大谷、今後の起用法白紙…左太もも裏違和感

1回表日本ハム1死二塁、遊ゴロで一塁に走り出す大谷(撮影・黒川智章)

 日本ハム大谷翔平投手(23)の今後の起用法が、いったん白紙に戻された。オリックス23回戦(京セラドーム大阪)で1回の第1打席に遊ゴロを放った際、左太もも裏に違和感を覚え、途中交代した。4月に肉離れをした箇所。病院に行く予定もなく、軽症とみられるが、30日西武戦(札幌ドーム)以降に予定されていた、渡米前ラスト登板を含めた今後の出場については、日々の状態を見て判断されることになった。

 敵地のファンもどよめいた。4回、大谷に代打が送られた。球場がざわめいたころ、本人はトレーナー室でマッサージを受けていた。「つりそうになりました。(交代は)大事をとってです」。1回に遊ゴロを放った際、左太もも裏に違和感を覚えた。同箇所は4月に肉離れを負った部位。再発につながる恐れもあり、自ら異変を訴え退いた。

 4月も同じ京セラドーム大阪だった。三ゴロを放って一塁に駆け込んだ際に負傷。この日はスイング後すぐに異常を感じ、走るスピードを緩めた。栗山監督は「自分で確認できるようになったことはよかった」と、自ら異常を申し出たことには安心もした。

 病院に行く予定はなく、帰りのバスにも通常歩行で乗り込んだが、今後の起用に関しては不透明になった。今日28日の楽天戦(札幌ドーム)前にはブルペン入りし、30日西武戦(同)以降に登板する見込みだったが、指揮官は「それはわからない。しばらく様子を見ながら。無理するところではない」と白紙に戻した。日々の状態を確認しながら進めていく方針。シーズンは残り8試合で、投打で何試合グラウンドに立てるかは流動的になった。

 大谷は今オフにポスティングシステムを利用して、メジャーに挑戦する意思を固めている。渡米前に大谷のプレーを見られる機会は残りわずか。だが栗山監督は「このまま(出場せずに)回復させた方がいいなら、そうするかもしれない。様子を見て」と慎重な姿勢だ。ケガに泣かされたプロ5年目を物語るように、シーズン最終盤もアクシデントに悩まされている。この日のプレーが日本での最後にならないよう願うしかない。