楽天梨田監督「初めて見た」則本わずか1K7失点

大量失点に天を仰ぐ楽天則本(撮影・中島郁夫)

 本来の姿からほど遠かった。楽天則本はマウンド上で、何度もうなだれた。初回1死一塁から浅村に先制2ランを浴びた。3回には打者一巡の攻撃で5点を失った。1回は死球、3回は3四球が絡んでの失点。際どいコースは見極められた。4回105球。4年連続奪三振王も、この日は1K止まり。昨年5月18日のオリックス戦(盛岡)で10失点して以来となる7失点で降板した。「大事な試合で情けないピッチングをしてしまった。シーズンをやり抜いても、こういう試合で勝てなかったら意味がない」と自らを強く責めた。

 崖っぷちに立たされた。初戦勝利したチームの突破率は91・3%。三木谷オーナー、立花球団社長が観戦する中、エースで初陣を飾れなかった。則本は「細かいコントロールが出来なかった。それが全て」。梨田監督も思わず「あんな則本は、初めて見た」と声を詰まらせるほど、思いも寄らぬ結果となった。

 このまま終わらせるわけにはいかない。今日15日の先発は岸。下克上日本一へ、誰も諦めてなどいない。梨田監督も「何とか明日やるしかない」と言った。勝ち続けるしか道はない。【栗田尚樹】