清宮感激!米挑戦表明の生大谷に「追いつけるよう」

見学のため鎌ケ谷球場を訪れた日本ハムドラフト1位指名の清宮(撮影・横山健太)

 超高校級スラッガーが球界のスターとの“初コラボ”に感激した。日本ハムからドラフト1位指名された早実・清宮幸太郎内野手(18)が8日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設の見学に訪れた。寮内で大谷翔平投手(23)と初めて対面。今オフにメジャー挑戦する二刀流と同じ夢を持つスーパールーキーが、プロでの活躍に気持ちを高ぶらせた。

 高校通算111本塁打を放った怪物も“生大谷”を前にすれば、高校生らしさがあふれた。2軍施設の見学に訪れた清宮は、寮内のウエートルームにいた大谷の姿に胸をときめかせた。初対面はあいさつを交わすのみで会話はできず、短い時間だった。それでも実物を間近にし「大きかった。大きくて顔が小さかったです」と、笑みをこぼしながら振り返った。「会う前はどんな人かなって少し緊張はあった。それでもみなさんすごく穏やかで優しく返事をしてくれたので。大谷さんに限らず、みなさんいい人ばかり」と喜んだ。

 大谷とともにプレーしたい望みは、わずかにあったが、実現は難しくなった。大谷のメジャー挑戦表明について「もう分かっていたので。知ってたわけじゃないですけど、それはそうだな」と納得。応援する気持ちはもちろんあるが「少しでも一緒にやれたらなという思いはあったので、そこでいろいろ学べることはあったかなと思うので、その点に関してはすごく残念」と素直な気持ちも話した。

 ただ今後もアドバイスをもらえるチャンスはある。新人合同自主トレがスタートする1月も「リハビリ優先」と話す大谷が、同じ鎌ケ谷で過ごす可能性はある。「今は別にやめときます。言うのは」と、学びたいことは胸の内に秘めたが、「ものすごくかっこいいので」と、あこがれの存在だけに、吸収することはたくさんありそうだ。

 いつかは自分も海を渡って勝負したいと夢を持つ。「まだまだ届かない存在なので、自分も早く追いつけるようになりたい」と意気込む。この日見学した球場の外壁には、チーム歴代の名選手の写真入り大型バナーが掲示されている。正面の目立つ位置には、大谷が掲げられており、清宮の目にも飛び込んだ。「いずれは自分もあそこに名を連ねたいなって思いも、ものすごく湧いてきた」。二刀流と入れ違いで仲間入りする期待の新人は、すでにチームの看板も背負う覚悟だ。【保坂果那】

 ◆日本ハムの2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷 97年3月開場。通称「ファイターズスタジアム」。メジャー仕様の全面大型ビジョンが設置され、一塁側ファウルゾーンに「鎌スタ☆プール」「鎌ス田んぼ」、三塁側ファウルゾーンには「あおぞらばたけ」「茶畑」を設置。かつては左翼芝生席に「砂浜」もあった。内野スタンド収容人員は2286人。所在地は千葉・鎌ケ谷市中沢459。