DeNA本拠芝張り替え 苦手巨人&ソフトBと同じ

改修・増築工事が始まった横浜スタジアム(撮影・栗田成芳)

 DeNAが本拠地・横浜スタジアムの人工芝を、東京五輪仕様に全面張り替えすることになった。27日に着工し来年2月28日に完了予定。球団関係者は「選手の要望を聞いて、採用する人工芝を決めた」。メーカーはフィールドターフ・ターケット社で、東京ドームやヤフオクドームと同じ芝生を採用する。今季、大きく負け越した2球場と同じ芝生で新シーズンを迎え、20年ぶりのセ・リーグ制覇と日本一へ追い風にする。

 選手の意見を反映するため、球団が選手会を通してとりまとめた。主将の筒香は「だいぶ硬くなっていたので、そういう話はさせていただいた。選手の意見として伝えた」。老朽化し硬くなったグラウンドは、体への負担は増す。何よりも守備で強い打球を受けていた。梶谷は「攻守あるので、マイナスもプラスも両面あるけど、慣れていることに越したことはない」とホームを味方につける。

 63ミリの芝生は難敵・巨人、そして王者ソフトバンクの本拠地とまったく同じ。今季巨人には東京ドームで4勝8敗と大きく負け越し。ソフトバンクには日本シリーズで敵地3戦3敗と、苦汁をなめた。来季ソフトバンクとの交流戦がヤフオクドーム。しかも日本シリーズで再戦の可能性もある。ホームで貯金9も稼いだ分、ビジターをホーム化できればリーグVに大きく近づく。

 球団によると、7年を目安に使用するため、メイン会場となる東京五輪まで使うことは確実。侍ジャパンの4番として期待を受ける筒香にとっても、大きな後押しとなりそうだ。

 ◆横浜スタジアム(78年4月開業)の増築・改修計画 今年3月に横浜市に提出された計画によると、工事期間は20年2月ごろまで。費用はスタンド増築と既存施設の改修も含めて約85億円。デッキ席や個室観覧席などを新設し、収容人数は従来の2万9000人から約3万5000人に増える。回遊デッキの新設で横浜市の公園施設との一体化や内外野間の回遊性を実現し、スロープなどの新設でバリアフリー化を推進するとしている。

 ◆DeNAの球場別成績 セ・リーグ本拠地球場の中で、今季公式戦で負け越したのは東京ドーム4勝8敗とマツダスタジアム5勝6敗。東京ドームは昨年も3勝6敗1分けで、12年に0勝9敗1分け、08年には1勝8敗と苦手にしており、同球場で勝ち越したのは8勝2敗の05年が最後。日本シリーズで0勝3敗だったヤフオクドームは、昨年の公式戦で0勝3敗など、この球場も07年を最後に勝ち越しがない。