楽天新戦力で今年も開幕ダッシュ 新人合同自主トレ

近藤「開幕を逆算して」

 楽天新人合同自主トレが13日、仙台市内の泉練習場で行われ、3投手が4日目(第2クール2日目)にして初ブルペンに入った。ドラフト1位近藤弘樹投手(22=岡山商大)が捕手を立たせたまま34球を投げたのをはじめ、同7位寺岡寛治投手(25=BC・石川)が32球、育成1位井手亮太郎投手(21=九産大)が27球で続いた。昨年の新人は菅原秀(23)と高梨雄平(25)が2日目でブルペン入り。森原康平(26)を加えた3人の早期調整が実り開幕1軍から中継ぎトリオとして貢献。前半戦の快進撃を支えた。今年もルーキーたちが、開幕ダッシュを演出する。

 新人合同自主トレ4日目にして、ドラ1右腕の近藤がついにブルペンに入った。変化球を交えつつ34球を投げ、12月以来のマウンドの感触を確かめた。「距離感やマウンドの傾斜にどれだけ対応できるか。かかる球とかからない球があったけど、納得いく球はあった」。汗をぬぐいつつ、はやる気持ちを抑えきれなかった。

 昨年は菅原と高梨が2日目からブルペンに入り、ハイペースで調整した。結果的に森原を加えた新人3投手が中継ぎトリオを形成し、前半戦の快進撃を支えた。昨年のことを問われた近藤は「別に意識してない。焦ったらもったいない。自分の体に合ったペースでやりたい」と宣言。続けて「2月1日(キャンプイン)にしっかり投げるように逆算してやっている」と、明確な目標を見据えた。

 ドラ7の寺岡も、近藤の横で負けじと32球も投じた。BC・石川で投手に専念し、最速155キロまで到達した剛腕は「自信がないと、ここには立てない。即戦力として期待してもらっている」と意気込む。入団1年目で支配下登録を狙う育成1位の井手も、右横手から癖のある直球を中心に27球を投げ込み「右のサイドは自分だけと聞いている。そこは武器だと思う」と前を向いた。

 昨年、夏場に失速した要因の1つは、投手陣の安定が続かなかったから。新人の台頭で、層を厚くしたい。近藤は「今年最初の投球。まだ2、3割もいってない」と不敵に笑う。真価が問われるのは、まだ先。今から汗をかき、本番に備える。【高橋洋平】